「シニアになっても、ウブドで長く暮らすように過ごせるだろうか」と迷っている方へ。
私たち夫婦はウブドに20年以上通ってきました。1か月ほどの長期滞在は15年間で8回になります。長期滞在を続けられるかどうかは、どこに「負担」を感じるかで変わります。
この記事では、かけられる費用に限りがある普通の夫婦の目線で、1か月の費用と、無理なく続けられる暮らし方をお伝えします。
*本記事は、私たち夫婦の滞在経験と2026年10月時点の情報をもとにまとめています。

田んぼの景色、歩いて過ごせる環境、街中の便利さ。ウブド長期滞在では、そのバランスが大切です。
結論|費用と毎日の暮らしに負担を感じなければ、シニアでもウブド長期滞在はできる
何を負担に感じるかは、人によって違います。費用をいくらかけてもよいなら、レストランやアクティビティが充実した高級ホテルに泊まり、毎日ホテルで快適に過ごせます。体力に自信があれば、少し遠いレストランまで歩くのも苦にならないでしょう。
この記事でお伝えしたいのは、私たちのように、かけられる費用に限りがあり体力も落ちてきたシニア夫婦の場合です。予算に限りがあると、レストランの選択肢が豊富な高いホテルは選べません。そうなると大切なのは、毎日の食事で疲れないこと、気軽に買い物に出られること、そして1か月いても退屈しないことです。
ウブドなら、夫婦2人・中級ホテルで月19〜36万円前後を目安に、この3つをかなえられます。子どもたちが手を離れたのをきっかけに長期滞在を始めて15年、年齢を重ねた今も、その実感は変わりません。
費用の負担|中級ホテルで1か月19〜36万円が目安
ウブドに長く滞在したいと思ったとき、まず気になるのはお金のことです。私たちも最初に、年金や貯えで続けられるのかを考えました。
1か月の滞在費用目安(夫婦2人・中級ホテル)
夫婦2人で中級ホテルに1か月滞在する場合、宿泊費を除いた生活費は約7〜12万円。宿泊費を加えると、月19〜36万円前後が一つの目安になります。
同じ中級ホテルでも、部屋の選び方や現地での過ごし方によって、費用にはかなり幅があります。20万円ほどに抑えることもできますが、私たちは外食や観光も楽しむため、25〜36万円前後を目安にしています。
最近の滞在(2025年3月・27泊)では、宿泊費と食費、ランドリー、交通費、観光費を合わせて、約35万円でした。特に節約したわけでも、贅沢をしたわけでもありません。
なお、この金額に、日本からの航空券、海外旅行保険、ビザ関連の費用、医療費は含みません。為替や物価、宿泊料金によって費用は変わります。
【関連記事】具体的な費用の内訳(宿・食費・生活費)を詳しく知りたい方は、こちらでまとめています。
▶︎ ウブド1か月の費用はいくら?60代夫婦が15年の長期滞在で使った宿泊費と生活費
【関連記事】滞在費用を大きく左右するのは宿泊費です。同じウブドでも宿や部屋の選び方によって、快適さと費用のバランスは大きく変わります。私たちが実際に選んできた宿を例に、部屋選びの考え方について、こちらで詳しくまとめています。
▶︎ テガルサリの部屋の違い|全タイプの料金・眺望・階段を比較、泊まって分かった選び方
予算に限りがあるなら、ホテルの周りで食事や買い物ができるかが大切
滞在費の中で、一番大きな割合を占めるのが宿泊費です。宿泊費を抑えて中級ホテルを選ぶと、ホテル内のレストランだけで毎日の食事をまかなうのは難しくなります。
だからこそ、宿を選ぶときは、部屋の快適さだけでなく、歩いて行ける範囲に食事や買い物の場所があるかどうかを見ることが大切です。
【関連記事】私たちが長期滞在で利用するテガルサリ周辺には、体調も考えながら選べるレストラン・カフェがあります。
▶︎ テガルサリ周辺のレストラン14選|徒歩圏で朝・昼・夜を使い分ける長期滞在の食事
暮らしの負担|食事・買い物・洗濯・移動・休息
食事で疲れない
レストランばかりの食事は、胃にも負担になる
旅行なら、毎日レストランで食事をするのも楽しみの一つです。でも1か月となると話は違います。量も味付けも重い食事が続くと胃が疲れますし、費用もかさみます。
長期滞在では、外食と、部屋で軽く済ませる食事を組み合わせることが、無理なく続けるためのコツだと感じています。
ウブドなら、食事の選択肢を自分で組み立てられる
私たちの1日の食事は、朝はベーカリーやスーパーで買ったものを部屋で、昼はワルン(地元の食堂)で、夜はレストランで、というのが基本です。
ウブド中心部には、ローカル料理のワルンのほか、寿司やラーメンなどの日本食、韓国料理、インド料理など、なじみのある味のお店もたくさんあります。その日の体調や気分に合わせて、重いもの、軽いもの、食べ慣れた味を選べます。
外食したくない日は、スーパーのパンやカップ麺で済ませることもできます。部屋で食べることを考えるなら、宿を選ぶときに、冷蔵庫や湯沸かしポットがあるかを確認しておくと安心です。
気軽に買い物に出られる
ウブド中心部に泊まれば、スーパーやコンビニが歩いて行ける範囲にあります。飲料水や果物、パン、石けんや洗剤などの日用品は、思い立ったときにすぐ買いに行けます。わざわざ車で買い出しに出る必要はほとんどありません。
部屋で食べるものや日用品を気軽に買えることは、長期滞在では思っている以上に大切です。食事の負担も費用の負担も、ぐっと軽くなります。
洗濯が苦にならない
長期滞在では、洗濯は避けて通れません。自分で洗うこともできますが、脱水機のようにしっかり絞れず、湿気の多いウブドではなかなか乾かないこともあります。
そこで便利なのが、街のランドリーです。ウブド中心部にはランドリーがいくつもあり、衣類を預けて洗濯から乾燥まで任せられます。ホテルのランドリーより料金を抑えやすく、長期滞在でも気軽に利用できます。
洗濯のために滞在中の時間を取られないことも、ウブドで1か月暮らしやすいと感じる理由の一つです。私たちが滞在するテガルサリには、手頃な価格のランドリーサービスがあります。
▶︎ テガルサリ|水とランドリーの負担が少ない
移動手段を選べる
徒歩で回れるウブドですが、シニア世代になると負担に感じることもあります。ウブド中心部はTMDバスが循環していますし、ホテルの送迎やGrab(配車アプリ)を使うこともできます。
【関連記事】徒歩を基本にした移動や、負担を軽くする交通手段の使い分けをまとめています。
▶︎ ウブドのバスTMD(トランスメトロデワタ)ガイド|運賃・バス停
▶︎ ウブドの移動と空港送迎|Grab・TMD・ローカルタクシーの使い分け
疲れたら体をケアできる
長く滞在していると、歩き疲れや肩・腰の重さを感じることがあります。ウブドには、美容を目的としたスパだけでなく、整体に近い感覚で体を整えてもらえる街スパもあります。私も腰や肩が気になったときに、ハノマン通りのボディワークスを利用しました。
観光だけでなく、疲れたときに体をケアしながら過ごせることも、1か月滞在を無理なく続けやすい理由の一つだと感じています。
【関連記事】腰や肩が気になったときに利用したボディワークスでの体験と、シニアが利用するときに知っておきたいことをまとめています。
▶︎ ウブドのマッサージ体験|シニアも通いやすい街スパ「ボディワークス」
夜は静かに休める
ウブドは観光地で、エリアによっては日中はとても賑わいます。しかし、一日中ずっと賑やかというわけではありません。夜遅くまでにぎやかなエリアは限られています。滞在場所を選べば、夜は静かに休める環境もあります。
シニア世代にとって、にぎわいと静けさのバランスが取れていることは、長く滞在するうえで大きな安心材料になります。
暮らしやすさのもう一つの条件|長くいても楽しみがある
「観光地だから、長くいると飽きるのでは?」と思う方もいるかもしれません。1か月もいるなら、毎日をどう過ごすかも大切です。でも私たちは、8回の長期滞在で「飽きた」と感じたことは一度もありません。

長く滞在するほど、ウブドの魅力に気づかされます。気がつけば、私たちは何度もウブドに戻っていました。訪れるたびの変化も楽しみです。新しいレストランや土産物店ができていたり、道路が整備され歩きやすくなっていたりします。
大きな行事の時期は、街そのものが見どころ
行事に合わせて滞在すると、街にいること自体が観光になります。行事の当日だけでなく準備の段階から見学すると、ウブドの人たちの、祈りと一体になった暮らしに触れることができます。
ウブドは歩いて回れる街なので、車をチャーターすることなく、その日の気分で街へ出るだけでも、自然にウブドらしい風景や行事に触れられます。

左から、雨季の「オゴオゴ」、210日ごとに巡る「クニンガンの朝」、夜に楽しむ「スマラ・ラティ公演」。
▶︎ バリの祈りと暮らしカテゴリー一覧
普段の滞在でも、村の祭礼に出会うことがある
バリ島では、バンジャール(地域共同体)ごとに祭礼や葬儀が行われており、大きな行事の時期でなくても、街を歩いているだけで何かしらの祭礼行列に出会うことがあります。
特にウブドやその周辺の村では、昔ながらのしきたりが色濃く残っており、長く滞在することで、観光ではなかなか見られない日常の行事風景を見る機会が増えていきます。
ウブドのホテル「テガルサリ」のように地元出身のスタッフが多い宿では、
「今日は近くの村で祭礼がある」
「この時間帯は行列が出るかもしれない」
といった地域の事情を教えてもらえることもあり、滞在をより深く楽しむきっかけになります。
また、日本語で観光案内や現地情報を相談できる窓口として「APA? Information Center」を利用すると、行事や街の様子について知ることができます。

滞在中に見学に行ったウブドの隣村の祭礼
街歩きだけで、食事も買い物も楽しめる
ウブド中心部は、レストランやカフェだけでなく、ショップやギャラリーが点在する、オープンなショッピングモールのような街です。手頃な価格のみやげ物から、質の高い工芸品、作家ものの雑貨、静かに作品を眺められるギャラリーまで、歩いているだけで目に入ってきます。
「今日は食事だけ」「今日は少し街を歩くだけ」そんな軽い外出でも、自然に気分転換になる要素が街の中に散らばっているのが、ウブドの特徴です。私たちは、ウブド中心部は夕方から夜にかけての街歩きも楽しみになっています。
【関連記事】無理のない距離をゆっくり歩き、落ち着いたレストランで静かに食事をする——そんな夜の過ごし方も、私たちにとっては「暮らすような滞在」の延長線にありました。
▶︎ ウブドは夜歩きも楽しい|歩いた先のPicaはシニア夫婦が通う南米料理店
少し足を伸ばせば、田んぼ道を散策できる

郊外には、シニアでも無理なく歩ける田んぼ道があります。
ウブド中心部から少し足を伸ばすと、シニアでも無理なく歩ける田んぼ道があります。整備された観光トレイルというより、日常の延長として歩ける道です。自分たちの体力に合わせて、軽い散策やミニトレッキングを楽しめます。
街歩きと自然散策の両方を気軽に楽しめるので、長く滞在していても毎日が単調になりません。
シニアの長期滞在で気になること|道・治安・医療の不安をどう減らすか
シニアが海外で長く過ごすとなると、道の歩きやすさや治安、体調の変化、言葉の壁が気になる方も多いと思います。私たちも、最初はそうでした。
でも実際に滞在を重ねてみると、事前に知っておくことや少しの準備によって、不安を小さくできると感じました。
道の歩きにくさは、通りの特徴を知って備える
ウブドの道は、日本と同じではありません。歩道の段差や路面の状態、歩きやすさは、通りによって違います。
ただ、どの通りが歩きやすいか、どこで足元や車・バイクに気をつければよいかを知っておくことで、不安を減らせます。私たちも、よく使う道が決まってからは、街歩きで不安を感じることはほとんどなくなりました。
【関連記事】交通だけでなく、日本とは違う犬との距離感なども含めて、実際に歩いて感じた安全面をまとめています。
▶︎ ウブドの街歩き|通り別の歩きやすさと足元・横断・夜道の注意点
治安は、明るい道を選べば大きな不安はない
ウブドの日中は人の目が多く、街を歩いていて強い不安を感じる場面はほとんどありません。中心部は夜も人通りがあり、20年以上通っている私たちも、夜間の治安トラブルに遭ったことはありません。
ただし、日本と同じ感覚でいることはできません。夜に出かけるときは明るい道を選び、無理のない範囲で行動してください。
【関連記事】スリなどの盗難対策については、こちらに書いています。
▶︎ 盗難|バッグやスマートフォンにも気を配る
医療と言葉の不安は、相談先を決めておけば落ち着いて対応できる
シニア世代になると、旅先での思いがけない体調の変化が気になります。海外では、医療機関や薬、言葉の違いに不安を感じる方も多いでしょう。
この不安も、出発前の準備でかなり小さくできます。私たちは、滞在日数より少し多めに持参薬を用意しています。体調を崩したときは、まず海外旅行保険のアシスタンスサービスに相談します。このサービスは、医療以外のトラブルでも相談できます。言葉の不安は、翻訳アプリがかなり減らしてくれます。
現地では、滞在先のホテルに頼ることを知っておくと不安が軽くなります。困ったときに誰に相談するかを先に決めておけば、慌てずに対応できます。

長期滞在を始めたころ、夫婦2人そろってお腹の具合が悪くなったことがあります。水分をとらなければと思ったのに、ちょうど飲み水を切らしていました。夜中でしたが、フロントにお願いすると、水を半ダースと多めに届けてくれました。朝になると、具合はどうかと様子をたずねてくれて、とても心強く感じました。
【関連記事】私たちが体調不良や紛失などで受けた、ホテルのサポートをまとめています。
▶︎ ウブドで困ったらホテルに相談|体調不良・紛失・分からないことで実際に助けてもらったこと
【関連記事】アシスタンスサービスで相談できることをまとめています。
▶︎ アシスタンスサービスで頼めること
体力の変化は、過ごし方を変えれば続けられる
年齢を重ねると、若いころと同じペースで動くのは難しくなります。それでも、宿の選び方や1日の過ごし方を少し変えるだけで、長期滞在は無理なく続けられます。
以前の私たちは、ほぼ徒歩で過ごしていました。今は、少し距離がある場所へ行くときや、暑い時間帯の移動には、TMDバスやホテルの送迎を利用するようになりました。歩くことは今も滞在の楽しみのひとつですが、疲れを翌日に残さないことのほうを大切にしています。
食事も、以前ほど「せっかくだから」と考えなくなりました。食欲がないときは、無理に食べずに過ごすこともあります。部屋で果物やパンを少し口にするだけの日があっても、1か月の滞在なら気になりません。歩いて行けるところにスーパーやベーカリーがあるので、食べたくなったときに、食べたいものを買いに行けば十分です。
いちばん変わったのは、「旅先だから、少し無理をしてでも動こう」と考えなくなったことです。短い旅行なら、限られた日数でできるだけ多くを見たくなります。でも1か月あれば、今日行けなかった場所には明日行けばいいし、見逃した行事にもまた別の機会に出会えます。
予定を詰め込まず、その日の体調に合わせて過ごす。そんな過ごし方ができることこそ、長期滞在のいちばんのよさだと感じています。
Q&A|ウブド長期滞在を始める前に気になること
不安がある場合は、まず1〜2週間ほどの旅行で、街の雰囲気、歩きやすさ、食事、宿との相性を確かめることをおすすめします。私たちも、何度もウブドを訪れたあとに長期滞在を始めました。現地での生活をある程度想像できたことが、安心につながりました。
滞在する場所を選べば可能だと感じています。私たちは自分で車やバイクを運転せず、徒歩を基本に、必要に応じてホテルの送迎、TMD、Grabなどを利用しています。
必ずしも同じ宿に泊まる必要はありません。私たちも、途中で宿を移ったことがあります。ただ、荷物の移動やチェックイン・チェックアウトに負担を感じたため、長期滞在でも一つの宿に落ち着いて過ごすことが多くなりました。
できます。食事や買い物、移動など、毎日の暮らし方は1か月でも2か月でも大きく変わらないと感じています。ただし、体力や予算、ビザの条件を考えて判断することが大切です。
私たちはふだん、帰国便の遅れなども考えて、ビザの延長が必要になる30日を超えないよう、27泊ほどにしています。もっと長く滞在したくなったら、そのときにビザの延長や、より長く滞在できる別のビザを検討することになります。
ビザの制度や延長条件は変わることがあるため、渡航前に最新の公式情報を確認してください。
まとめ|自分たちが「負担」に感じるかどうかで判断する
ウブドで長期滞在ができるかどうかは、費用と毎日の暮らしに負担を感じずに過ごせるかどうかで決まります。何を負担に感じるかは人それぞれなので、まずは自分たちの予算と体力で考えてみてください。
費用は、夫婦2人・中級ホテルで月19〜36万円前後が目安です。これに航空券、海外旅行保険、ビザ関連の費用を足すと、全体の費用が見えてきます。
予算に限りがあるなら、宿は「歩いて行ける範囲で食事と買い物ができるか」を基準に選ぶのがおすすめです。外食と部屋での食事を組み合わせられれば、食事の負担も費用の負担も軽くなります。
出発前には、持参薬と海外旅行保険を準備し、アシスタンスサービスの連絡先を控えておくと安心です。
初めてのウブドで不安がある場合は、まず短い滞在で下見をするのもひとつの方法です。1か月の滞在に慣れたら、ビザの延長などを考えて、もう少し長く過ごしてみるのもよいと思います。
【関連記事】行けそうだと判断できたら、長期滞在に向くホテルの選び方も気になってくると思います。どんなポイントを押さえればいいかをまとめた記事を参考にしてください。
▶︎ ウブド長期滞在の宿選び|1か月暮らして分かった6つの基準
▶︎「ウブドで暮らす」カテゴリー一覧
【この記事を書いた人|じゃんぱらぎ夫婦】
20年以上ウブドに通い続ける中で、ここなら長く滞在することも難しくないと感じてきました。実際に何度も1か月ほど暮らすように過ごしてみても、その印象は変わりません。このブログでは、なぜウブドが長期滞在しやすいのかを、私たちの経験をもとにまとめています。


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