トラブル防止&安心旅ガイド

バリ島・ウブドの両替完全ガイド|シニア夫婦の実体験から学んだ安心のコツ

初めてのバリで私たちを悩ませたのは、桁の多いルピアと両替のタイミングでした。

空港で一気に替えて後悔、カードが使えず買い物を断念──そんな失敗を重ねつつ学んだのが、レートの見方と簡単換算、小額紙幣の集め方、そして安心できる両替所の条件。

この記事では、ウブド滞在の実体験をもとに、シニア世代でも迷わない「現金との上手な付き合い方」を具体的にまとめます。

初めてのバリで戸惑ったお金の扱い

私たち夫婦が最初にバリ島を訪れたのは、もう30年以上前のことです。
南国の空気に胸を弾ませながら空港に降り立ったものの、最初から大きな壁にぶつかりました。

それは「お金」、つまりインドネシアルピアとの付き合い方でした。

ゼロがいくつも並ぶ桁の多さに目が回り、両替のタイミングを間違えては後悔の連続。空港でまとめて替えた途端に街中で良いレートを見つけてショックを受けたり、カードが使えず買いたいものを諦めたり

そんな小さな失敗を繰り返しながら、私たちは少しずつ「両替のコツ」と「現金管理の知恵」を身につけてきました。

バリ島で現金が欠かせない理由

近年はバリ島でもクレジットカードが普及してきました。とはいえ、実際に観光客が立ち寄る、ワルン(地元食堂)、市場、タクシー、チップの支払い、有料トイレ。これらの場面ではまだまだ現金が主役です。

私たちも初めての旅行で「現金が必要」と聞き、安心を求めて空港で10万円近くを一気に両替してしまいました。

ところが翌日、ウブドの町を歩いていると、空港よりもずっと良いレートの両替所を発見。胸がズキンと痛みました。

以来、空港ではタクシー代や飲み物代だけを替え、まとまった金額は町の信頼できる両替店で替えることにしています。

桁の多いルピアとの格闘

ゼロの多さに混乱

Screenshot

ルピアの最大の特徴は「ゼロの多さ」です。Rp100,000=約1,000円、Rp10,000=約100円。

大雑把にいえば、「ルピアのゼロを2つとれば、おおよその日本円になる」というわけです。

でも、慣れない頃はゼロの数を数えている間に列が進み、慌てて間違えることもしばしばでした。

あるときワルンでRp100,000札を出してしまい、店員さんが驚いた顔をしたのを今でも覚えています。日本円にすると1,000円程度ですが、ローカル食堂での食事にしては大金すぎました。

紙幣のデザインの多さとコインの存在感のなさ

インドネシアの紙幣は同じ金額でも色やデザインが異なり、慣れないと混乱します。

紙幣を出す時、何度も手間取ったことがあるので、私は「高額・中額・小額」と大まかに分け、財布に仕切りを入れて管理。おかげで市場やワルンでも慌てずに済んでいます。

また、コインはほとんど使われず、スーパーで渡されても受け取ってくれる店は少ないです。驚いたのは「お釣りのコインがないから」とアメ玉を渡されたとき。笑って受け取りましたが、日本人にはちょっと不思議な習慣ですね。

両替レートの読み方と換算のコツ

看板の数字を見極める

両替所の看板には「JPY」と国旗マークが並び、たとえば「110」とあれば1円=Rp110。つまり1万円=Rp11,000,000です。95」とあれば、1円=Rp951万円でRp9,500,000

最初は「この数字が良いのか悪いのか」分かりませんでしたが、何度も比べるうちに自然と判断できるようになりました。数字が大きいほど日本円に有利ということがわかったのです。

体験談:朝と夕方で違ったレート

ある日のウブド。午前中に見たレートより、午後にBMCの前を通ったときのほうが上がっていました。そこで思い切って両替したところ、スタッフが丁寧に紙幣を数えてくれ、安心感が広がりました。店内の明るさや対応の丁寧さも「ここは信頼できる」と思えたのです。

散策ついでのレート調べ

街を歩いていると両替所の看板が自然に目に入ります。慣れてくると、すぐにレートの良し悪しがわかるようになります。

私たち夫婦は、街歩きついでに、どこにどんな両替所があるか、あのお店はいつもレートがいい、といったことを話します。長期に滞在する時は、早めに宿の近くで安心できてレートも悪くないお店を見つけておくと、両替で迷わなくてすみます。

計算をシンプルにする工夫

旅行中に毎回電卓を使うのは面倒です。私たちは「大まかな目安」を覚えることでストレスを減らしました。

  • レートが100 ゼロを2つ取れば日本円
     (Rp10,000 100円)
  • レートが110 ゼロを2つ取って9
     (Rp10,000 90円)

日本円で払うわけではなく、「払ってもいいかどうか」を判断することが目的なので、正確な数字より感覚を優先した方が旅は楽でした。

もっと簡単に考えると、レート100」を基準に100より大きければRpのゼロを2つとったより安い(100より小さければRpのゼロを2つとったより高い)くらいの感覚です。

計算が気になる方は以下です。
ルピア ÷ レート(Rp/JPY)= 日本円なので、Rp10,000÷11090.9090…Rp10,000は約90円。つまり「レートが110なら、ゼロを2つ取った金額の9割くらい」というわけです。

小額紙幣が役立つ場面

ワルンや市場では「お釣りがない」と言われることがよくあります。Rp80,000の支払いでRp100,000札を出したとき、店員さんが隣の店まで両替に走ったこともありました。

それ以来、両替のときには必ず「小額紙幣を多めにお願いします」と伝えています。特にRp10,000Rp20,000Rp50,000は使い勝手が良く、軽食やチップに重宝します。

有料トイレも現金オンリーなので、観光地にでかける予定があるなら、必ず必要です。

クレジットカードの限界と工夫

ホテルや大型レストラン、スーパーではカードが使えて便利ですが、市場やローカルな店、タクシーでは現金しか通用しません。

ウブド市場で欲しい布を見つけたとき、「カードは使えません」と断られ、泣く泣く諦めたことがあります。

さらにブランドによる差も大きく、VisaMasterCardは比較的使える一方、AmexJCBは拒否される店が多いです。

夫の誕生日ディナーで私のAmexが使えず、結局夫がVisaで払ってくれました。

さらに、正常に使えていたカードが突然エラーになることもありました。そんな経験から、今では必ず複数のカードを携帯しています。

Screenshot

失敗しない両替、信頼できる両替所

空港は最低限に

空港の両替所は便利ですが、レートは不利。私たちはすぐに必要な「タクシー代+飲み物代+チップ」程度にとどめています。

安心できる両替所の特徴

  • レシートを必ず発行する
  • 目の前で紙幣を数えてくれる
  • 店内が明るく、外からも様子が見える

ウブドではBMC」、「セントラルクタ」、プンゴセカンのCOCOスーパー内などが安心です。ウブドの通り沿いには、このような店舗がたくさんあります。脇道の両替所は避けた方が安全。

兼業の両替所は要注意

土産物店などが兼業しているところもありますが、どんなにレートが良くても避けた方が安全です。

あるとき、雑貨店兼業の両替所に入りました。レートが良いと思って替えたら、渡された紙幣が数枚足りませんでした。抗議しても取り合ってもらえず、悔しい思いをしました。それ以来、「兼業の両替所は利用しない」「その場で必ず数える」ことを徹底しています。

両替所で心掛けること

両替のとき、次のことを気をつければ快適で安心な旅を続けられます。

  • 受け取ったら自分でも数える
  • 必ず小額紙幣を多めに確保

両替の豆知識

  • 日本円はきれいな紙幣を
     破れや汚れのあるお札は受け取ってもらえません。
  • パスポートは基本不要
     ただし高額を替えるときには求められることがあります。コピーを携帯すると安心
  • 言葉は基本不要
     何も言わなくても日本円を出せば替えてくれます。英語なら「Change」「Rate」「Yen」だけで通じます。
  • 部分的な両替も可能
     1万円札を出して7,000円分だけ両替し、残り3,000円は日本円で返してもらえます。私たちも「少しだけ補充したい」というときに活用しました。

まとめ|両替も旅の一部

初めての頃は大きな不安だった両替も、今ではウブドを歩く楽しみのひとつになりました。

レートを見比べて「あっちの方が得だね」と夫婦で話したり、小額紙幣を揃えて市場でスムーズに買い物できたり。

  • レートを比較する
  • 信頼できる両替所を選ぶ
  • 小額紙幣を確保する

この3つを心がけるだけで、旅はぐっと快適になります。

現金が欠かせないバリ島だからこそ、両替の知識は旅の安心を支える大切な要素。シニア世代の私たちにとっても、「両替の工夫」が旅をさらに豊かにしてくれるのです。

コメント