ウブド滞在の備え

ウブド長期滞在の病気・けが対策|シニア夫婦の持参薬・海外旅行保険・病院とホテルの頼り方

ウブドで長期滞在中に体調を崩したり、けがをしたりしたとき、どう動けばよいのか不安に感じる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、バリ島・ウブドで1か月前後の長期滞在を考えているシニア世代のご夫婦に向けて、私たちが持参している薬、病気やけがへの備え、海外旅行保険やホテルへの相談方法をまとめます。

バリ腹やデング熱、狂犬病についても、私たちの体験を交えながら紹介します。

*本記事は、私たちの体験と2026年10月時点の一般的な情報をもとにまとめています。
かごの中に、ばんそうこう、体温計、虫よけ、胃腸薬、塗り薬など、旅行に持参する医薬品や衛生用品が並んでいる様子。

私たちシニア夫婦が、ウブド長期滞在で実際に持参している医薬品。右端はバリで購入した万能薬「ボカシ」。

  1. 結論|薬・保険・ホテルを準備し、緊急時の対応も知っておく
  2. 体調を崩したときの流れ
    1. まずは無理をせず、持参薬などを使いながら部屋で休む
    2. 症状を記録しておく
    3. 迷ったら相談する|判断の目安
  3. ウブド滞在に持参している薬と衛生用品
    1. 毎日服用している薬
    2. 胃腸の不調に備える薬と経口補水液
    3. 発熱や痛みに備える薬と体温計
    4. 擦り傷・筋肉痛に備えるもの
    5. 虫よけと虫刺され用の薬
    6. 薬を持参するときに注意したいこと
  4. 海外旅行保険の連絡先と利用方法を確認しておく
    1. 受診するか迷ったときに相談する
    2. 受診するときに確認したいこと
    3. 保険が使えない場合に確認しておきたい支払いと書類
  5. 困ったときにホテルへ相談できるよう、対応内容を確認しておく
    1. 体調不良のとき、ホテルが現地での相談先になる
    2. 受診するときは、症状と移動について相談する
  6. ウブド周辺の医療機関は、出発前にざっと確認しておく
  7. 言葉に不安があるときの備え
  8. バリで気をつけたい病気|バリ腹・デング熱・狂犬病
    1. バリ腹|食事や水分補給に気をつける
    2. デング熱|蚊に刺されないための対策
    3. 狂犬病|犬や猿との接触に注意する
      1. 犬や猿に遭遇したときの注意点
      2. かまれたときだけではない|注意したい接触
      3. かまれる、引っかかれる、唾液が目や口につく、といった場合
      4. 猿の唾液が付着し、保険会社に相談した経験
      5. 渡航前の狂犬病ワクチンについて
  9. シニア世代が長期滞在中に意識したいこと
  10. Q&A|ウブド長期滞在の病気・けがへの備えを補足
  11. まとめ|薬・保険・ホテルを備え、緊急時の対応も共有しておく

結論|薬・保険・ホテルを準備し、緊急時の対応も知っておく

ウブドで体調を崩したとき、私たちは次のような対応をするように話し合っています。

  1. まず症状を確認する:軽い疲れや胃もたれなら、無理をせず休む。
  2. 持参薬を適切に使う:普段から使い慣れた薬を、確認した用法に従って使用する。
  3. 判断に迷ったら相談する:症状が強い、長引く、いつもと違う場合は、医療機関や海外旅行保険のアシスタンスサービスに相談する。
  4. 受診が必要なときはホテルにも相談する:医療機関への連絡や移動について、現地でのサポートをお願いする。

ただし、犬や猿にかまれたり、引っかかれたりした場合は別です。傷をすぐに洗い、症状がなくても速やかに医療機関を受診します。

出発前には、普段使う薬、海外旅行保険の連絡先、ホテルで受けられるサポートを夫婦で確認しておくようにしています。

体調を崩したときの流れ

まずは無理をせず、持参薬などを使いながら部屋で休む

旅先では「せっかく来たのだから」と無理をしてしまいがちですが、予定を変更して休むことも、体調を長引かせないためには必要だと感じています。

軽い疲れや胃もたれなどであれば、まず無理をせず部屋で休み、症状の変化をみます。必要なら持参薬を使い、水分を取り、食事を控えめにして休みます。少し休むだけで落ち着くこともあります。

朝、軽い腹痛を感じながら、予定していたカーチャーターでの観光に出かけたことがあります。途中から痛みが強くなり、頻繁にトイレにも行きたくなりましたが、出先ではそれも難しく、結局途中で引き返しました。

症状を記録しておく

  • いつから症状が始まったか
  • 体温
  • 痛む場所
  • 下痢や嘔吐の回数
  • 食事や水分を取れているか
  • 使用した薬

受診や相談をするときに備えて、上記のようなことを簡単に記録しておくと説明しやすくなります。言葉でうまく説明できない場合でも、記録を見せることで状況を伝えやすくなります。私たちは、日本語で書いたあと翻訳機能を使うようにしています。

迷ったら相談する|判断の目安

  • 高熱、強い腹痛、繰り返す嘔吐、脱水の心配、息苦しさ、大きなけがなど
  • 症状が強く見えなくても、「いつもと違う」「このまま待ってよいか分からない」と感じるとき
  • 犬や猿などにかまれた、引っかかれた、唾液が傷や目・口に付いた場合は、症状がなくても速やかに医療機関を受診する。

このような場合は、早めに相談するようにしています。自分たちだけで判断せず、相談先につなぐことが、その後の対応をスムーズにすると感じています。

ここからは、具体的に持参する薬や、保険窓口やホテルへの相談について解説します。

ウブド滞在に持参している薬と衛生用品

私たちは、普段から使い慣れている薬を中心に、これまで役立ったものも考慮して日本から持参しています。現地の薬局でも薬は買えますが、成分や用量、説明の言葉が分かりにくいことがあります。体調が悪いときに迷わず使えるよう、必要になりそうなものは出発前に準備しています。

まず、私たちが1か月前後のウブド滞在で持っていくものを一覧にすると、次のようになります。普段使っているものを思い浮かべ、適宜足したり引いたりしてください。

分類 持参しているもの 主な用途
毎日の薬 持病の薬・普段服用している薬 日常の服薬
胃腸 整腸剤・下痢のときに使う薬・胃薬 お腹の不調
水分補給 *1経口補水液の粉末 下痢・発熱などによる脱水対策
発熱・痛み 解熱鎮痛薬 発熱・頭痛・関節痛
体調確認 体温計 発熱の確認
傷 *2ばんそうこう・ガーゼ・消毒用品・抗菌軟膏 小さな傷への備え
筋肉痛 湿布・塗り薬 筋肉痛や足腰の痛み
虫対策 虫よけ・虫刺され用の薬 虫刺されの予防・かゆみ対策
腹痛対策 使い捨てカイロ お腹を温めるため

*1:経口補水液の粉末は、下痢や嘔吐などで失われた水分や電解質を補うために持参しています。水に溶かすタイプなのでかさばらず、必要なときに使えます。使用するときは製品に記載された水の量や飲み方を守ります。

*2:ばんそうこうやガーゼは現地のドラッグストアでも購入できますが、すぐに使えるよう少量を持参しています。

毎日服用している薬

持病の薬など、毎日服用しているものは、滞在日数より少し多めに持参します。預け荷物の遅延や紛失に備え、すべてをスーツケースに入れず、数日分は機内持ち込み手荷物に分けています。薬の名前や服用量が分かるよう、お薬手帳なども持っておくようにしています。

胃腸の不調に備える薬と経口補水液

バリでは、食事や水、暑さ、疲れなどが重なって、お腹の調子を崩すことがあります。私たちは、普段から使い慣れている整腸剤・下痢のときに使う薬・胃薬を持参しています。

また、下痢や発熱があるときの水分補給に備えて、経口補水液の粉末も少量持っていきます。粉末なら、かさばらずに持っていけます。

発熱や痛みに備える薬と体温計

発熱や頭痛、関節痛などに備えて、普段使っている解熱鎮痛薬を持参しています。解熱鎮痛薬は現地でも見つけやすいですが、成分や用量が日本のものと異なることもあります。体調が悪いときに迷わず使えるよう、使い慣れたものを準備しています。

また、体温計も必ず持参しています。お腹の不調だけなのか、発熱も伴っているのかが分かると、体調の変化を判断しやすくなります。ホテルや海外旅行保険のサポート、医療機関へ相談するときにも、「何度くらいの熱があるのか」を具体的に伝えられるので役立ちます。

擦り傷・筋肉痛に備えるもの

ウブドでは、歩道の段差や舗装の傷みで、足を取られそうになることがあります。私たちは、ばんそうこう・ガーゼ・消毒に使えるもの・抗菌軟膏を少量持参しています。小さな擦り傷でも、まずは流水でよく洗います。

長く歩いたあとに足や腰が重く感じたり、慣れないベッドで腰が痛くなったりすることがあります。私たちは普段使っている湿布や塗り薬を持参しています。温めて楽になることもあるので、説明書、お薬手帳も入れています。

虫よけと虫刺され用の薬

蚊や虫への備えとして、虫よけと虫刺され用の薬も持っていきます。虫よけは刺される前の予防、虫刺され用の薬は刺されたあとのかゆみなどへの対応です。バリではデング熱にも備えておきたいので、虫よけを用意します。

バリには「ボカシ」という、地元で万能薬として使われている塗り薬があります。トロッとした液体で、私は虫刺されや腰痛のときに使っています。私の場合は、かゆみや痛みがやわらぐように感じます。肌に合わないこともあるので、初めて使うときは少量で試すと安心です。デルタ・デワタで買っています。

薬を持参するときに注意したいこと

持病やほかの薬との組み合わせに注意が必要な場合もあります。出発前に医師や薬剤師へ相談し、自分に合った薬と使い方を確認しておくようにしています。

薬だけを持っていき、いざ使おうとしたときに用法や副作用が確認できず、使うのを諦めたことがあります。それ以来、必ず説明書も一緒に持っていくようにしています。

海外旅行保険の連絡先と利用方法を確認しておく

保険に加入していても、どこへ連絡するのか、どのような手順で利用するのかを知らなければ、体調が悪いときに戸惑います。そのため私たちは、出発前にアシスタンスサービスの連絡先や利用方法を確認しています。

さらに、連絡先は、体調を崩してから探すのではなく、すぐ確認できる状態にしておくようにしています。

受診するか迷ったときに相談する

持参した薬を使ってもよくならない、熱が上がってくるなど、「受診した方がよいのだろうか」と迷ったときは、アシスタンスサービスに連絡をします。

私もウブド滞在中、強い腹痛で相談したことがあります。症状を伝えると、受診を急がず水分をとりながら様子を見るよう案内されました。受診するか迷ったときに相談できる窓口があることは、旅先では大きな安心につながります。

受診するときに確認したいこと

受診した方がよいと分かったら、アシスタンスサービスに次のことを確認します。

  • 受診できる医療機関(保険会社の提携先か)
  • キャッシュレス診療が使えるか
  • 受診後に必要な書類(診断書・領収書など)

キャッシュレス診療は、事前に窓口へ連絡しておくことが条件になる場合が多いです。使えなかったときは、いったん自分で支払い、帰国後に保険金を請求します。

* 利用できるサービスや対応内容は、加入している海外旅行保険によって異なります。

【関連記事】アシスタンス窓口への連絡から保険金の請求までの流れや、補償内容の選び方は、こちらの記事で詳しくまとめています。
▶︎ バリ・ウブド長期滞在の海外旅行保険|カード付帯で足りる?選び方と使い方

保険が使えない場合に確認しておきたい支払いと書類

海外旅行保険やクレジットカード付帯保険が利用できない場合、診察料や薬代、検査費用などは原則として自己負担になります。

支払い方法は医療機関によって異なるため、現金とクレジットカードの両方を用意しておくと安心です。症状が強いときや緊急性があると感じたときは、費用や支払い方法の確認よりも受診を優先します。

受診後は、領収書や診断書、処方内容が分かる書類を保管しておくと、帰国後の受診や各種手続きの際に役立ちます。

困ったときにホテルへ相談できるよう、対応内容を確認しておく

体調不良のとき、ホテルが現地での相談先になる

私たちが、現地でどう動けばよいか迷ったときに頼りにしているのが滞在ホテルです。保険会社につながらない、緊急でどう動けばよいか分からないといったときも、私たちはホテルに相談することにしています。

ホテルは現地の事情を知っているため、医療機関への相談や移動など、現地での動きを手伝ってもらえることがあります。

20年以上前、子どもが発熱したとき、ホテルに氷を頼んだことがあります。そのとき事情を話すと、「必要ならホテル近くのクリニックを紹介しますよ」と言ってもらえました。

幸い手持ちの解熱剤が効きましたが、この経験から、困ったときはホテルに相談すればよいという安心感を持つようになりました。そのため私たちは、初めての予約時には、体調を崩した場合にどのような相談ができるのかを確認しておくようにしています。

受診するときは、症状と移動について相談する

ホテルへ相談するときは、発熱や腹痛など、今の症状も伝えるとスムーズです。状況によっては、ホテル側から医療機関へ先に説明してもらえたり、移動について手伝ってもらえることがあるからです。

【関連記事】ホテルに相談できることや、私たちが実際に受けたサポートについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
▶︎ ウブド滞在中に困ったらホテルへ相談|体調不良・紛失・分からないことへのサポート

ウブド周辺の医療機関は、出発前にざっと確認しておく

ウブドには旅行者が利用するクリニックや医療機関があります。

海外旅行保険に加入している場合は、実際に受診するときにアシスタンスサービスから案内を受けられることもありますが、保険会社につながりにくい時間帯や緊急時に備えて、近くの医療機関をいくつか知っておくと安心です。

私たちは、宿泊するホテルの周辺にどのような医療機関があるか、名称や場所を確認しています。保険加入時に、利用できる病院についても確認しています。

ウブドの病院・クリニック

BIMC Ubud Medical Centre は、ウブド中心部からは少し離れたサンギンガン/クデワタン方面にありますが、旅行者にも知られている医療機関です。

そのほか、ウブド中心部や周辺には、UbudCare Clinic 24 Hours、Toya Medika Clinic Pengosekan、Ubud Clinic などのクリニックもあります。

* 施設名・診療時間・対応内容は変更される場合があるため、渡航前に公式情報で確認してください。

言葉に不安があるときの備え

医療機関では英語でのやり取りになることがあります。言葉に自信がなくても、事前に伝える内容を整理しておけば対応しやすくなります。私たちは、次のような情報をスマートフォンなどで確認できるようにしています。

  • 持病の名称
  • 服用している薬の名前と量
  • 薬のアレルギー
  • 過去の大きな病気や手術
  • 緊急連絡先

薬は、日本の商品名だけでなく、成分名が分かる説明書があると伝わりやすくなります。翻訳機能も役立つので、出発前に基本的な使い方を確認しておくと安心です。

【関連記事】翻訳アプリを使うためには、通信環境を整えておく必要があります。どんな通信手段があり、どう選ぶかなどをまとめた記事があります。
▶︎ ウブド長期滞在のSIM・eSIM選び方と使い方

バリで気をつけたい病気|バリ腹・デング熱・狂犬病

私たちがバリ・ウブド滞在で特に意識しているのが、バリ腹、デング熱、狂犬病です。それぞれ予防や対応の仕方が異なるため、基本を知っておくようにしています。

バリ腹|食事や水分補給に気をつける

バリ腹については、私たち夫婦が実際に症状を経験したときの様子や、予防、体調を崩したあとの過ごし方を別記事でまとめています。
▶︎ バリ腹対策|シニアが実践する予防と、なったときの乗り切り方

デング熱|蚊に刺されないための対策

デング熱は、ウイルスを持つ蚊に刺されることで感染する病気です。デング熱を媒介する蚊は日中も活動するため、夜だけでなく、早朝や夕方も含めて蚊に刺されないようにすることが基本的な対策になります。

私たち夫婦は30年近くバリ島・ウブドに通っていますが、街中やホテルで蚊に悩まされたことはほとんどありません。ただし、場所や時間帯によっては蚊を意識することがあります。私たちが特に虫よけを使うのは、次のような場面です。

  • 郊外の田んぼ道や緑の多い場所を歩くとき
  • 緑や水辺に近い屋外レストランで過ごすとき
  • 夕方から夜にかけて野外の舞踊公演を見るとき
  • 庭や水田に面したホテルなど、蚊が気になる場所で過ごすとき

常に虫よけを使うのではなく、私たちは、周囲の環境を見ながら必要な場面で使っています。虫よけは、スプレーではなくシートタイプを日本から持参しています。周囲の人にスプレーがかかる心配がなく、必要な部分だけ拭けるので使いやすいと感じています。

蚊に刺されたからといって、すぐにデング熱になるわけではありません。その後に発熱や強い頭痛、関節や筋肉の痛みなど、気になる症状が出た場合は、自己判断で様子を見続けず、医療機関に相談します。受診先や移動に困ったときは、ホテルや海外旅行保険の窓口にも相談します。

デング熱が疑われる発熱では、アスピリンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛薬は出血の危険を高めることがあるため、自己判断で服用せず、医療機関に相談してください。

渡航前には、その時期の流行状況を公的機関の情報で確認しておくと安心です。

狂犬病|犬や猿との接触に注意する

ウブドの道ばたにいる2匹の犬

ウブドでは、道ばたで犬を見かけることがあります。むやみに近づいたり触ったりせず、少し距離を取るようにしています。

バリ島では狂犬病が発生しています。狂犬病は発症すると極めて危険ですが、接触後すぐに適切な処置を受ければ発症を予防できます。そのため私たちは、犬や猿にむやみに近づかず、距離を取るようにしています。

犬や猿に遭遇したときの注意点

ウブドでは、早朝や夜間、民家があるあたりの道ばたで犬をよく見かけます。モンキーフォレスト周辺は、日中に猿が出ています。犬や猿などに出会ったとき、私たちが心がけていることは次のとおりです。

  • 犬: 近づいたり触ったりせず、危険を感じたら別の道を選ぶ。
  • 猿: 食べ物や持ち物を見せず、取られても無理に取り返さない。
  • 共通: じっと見つめたり、大声を出したりせず、距離を取る。

かまれたときだけではない|注意したい接触

狂犬病は、かみ傷だけでなく、引っかき傷や唾液を介して感染する可能性があります。WHOの分類をもとに、接触の状態と対応の目安をまとめました。

接触の状態 対応の目安
触る・餌をやる、傷のない皮膚をなめられた 通常、曝露後予防は不要
甘がみ、出血のない引っかき傷・擦り傷 洗浄とワクチン接種が必要
皮膚を貫くかみ傷・引っかき傷、唾液が傷口や目・口に付いた 洗浄・ワクチン接種に加え、免疫グロブリンが必要になる場合がある

* 必要な処置は、接触の状況や予防接種歴などによって異なります。医療機関で判断してもらってください。

かまれる、引っかかれる、唾液が目や口につく、といった場合

  1. すぐに石けんと流水で傷を最低15分間洗う。
  2. 症状がなくても、速やかに医療機関を受診する。
  3. 受診先や移動に困ったらホテルに相談し、海外旅行保険のアシスタンスサービスにも連絡する。

保険会社に連絡がつかなくても、受診を遅らせないことが大切です。また、猿にかまれた場合は狂犬病以外の感染症の心配もあるため、その意味でも受診をおすすめします。

猿の唾液が付着し、保険会社に相談した経験

以前、猿にペットボトルを奪われたとき、ボトルに付いた猿の唾液を触ってしまいました。手に傷はありませんでしたが、すぐに近くのトイレで洗い流しました。それでも狂犬病のことが気になり、海外旅行保険のアシスタンスサービスに相談しました。

接触した場所や状況を説明したところ、狂犬病の曝露には該当しないとの案内を受けました。この経験から、唾液が付いた場所や皮膚に傷があったかなど、接触の状況を具体的に伝えることが大切だと感じました。

ただし、これは私たちのケースです。接触後の対応は、医療機関で判断してもらう必要があります。

渡航前の狂犬病ワクチンについて

この経験をきっかけに、かかりつけのクリニックで狂犬病ワクチンについて相談しました。そこでは「事前に接種していても、動物との接触後には医療機関での処置が必要になることがある」と説明を受けました。

一方で、事前に接種しておくと、接触後に免疫グロブリンが不要になり、接触後のワクチン接種の回数も少なくてすむとも聞きました。免疫グロブリンは地域によって入手しにくい場合もあるため、これは大きなメリットです。

私たち夫婦は、長年ウブドに滞在してきたなかで、気になる接触が一度だけだったこともあり、渡航前のワクチン接種はしないことを選びました。これはあくまで私たちの場合です。滞在期間や活動内容、医療機関へのアクセスなどを踏まえて、渡航前の接種も検討してみてください。

▶︎ WHO|狂犬病に関する情報
▶︎ 厚生労働省 検疫所 FORTH|海外渡航者の健康情報

シニア世代が長期滞在中に意識したいこと

若い頃は少しくらい疲れていても予定どおり出かけていましたが、今は「疲れる前に休む」ことを意識するようになりました。私たちが長期滞在中に心がけているのは以下です。

  • 疲れる前に休む
  • 水分をこまめに取る
  • 食欲がないときは無理に食べない
  • 予定を詰め込みすぎない
  • 気になるときは早めに相談する

予定を一つ諦めても、1か月あればまた別の日に楽しめます。長期滞在だからこそ、無理をしない選択がしやすいと感じています。

【関連記事】長く歩いたあとの疲れを癒やすため、私たちは街スパを利用することもあります。病気やけがの治療ではありませんが、普段のリラックス方法として体験を紹介しています。
▶︎ ウブドのマッサージ体験|シニアも通いやすい街スパ「ボディワークス」で腰と肩をケア

Q&A|ウブド長期滞在の病気・けがへの備えを補足

Q. 夫婦のどちらかが体調を崩した場合に備えて、何を共有しておくとよいですか?

私たちは、お互いの服用薬、海外旅行保険の連絡先、宿泊先、パスポートなどの情報を確認できるようにしています。本人が説明しにくい状態になったときでも、必要な情報を伝えられるようにしておくと安心です。

Q. 持参した薬をなくしたり、足りなくなったりしたらどうしますか?

持病の薬や毎日服用している薬の場合は、自己判断で似た薬を購入するのではなく、医師や薬剤師、保険会社のアシスタンスサービスなどへ相談するのが安心です。

Q. ホテルを予約するとき、体調不良に備えて確認しておくとよいことはありますか?

フロントへ相談できる時間帯、夜間のスタッフの有無、体調不良時に医療機関の紹介や車の手配を相談できるかを確認しておくと安心です。特に長期滞在では、「もしものときに誰へ相談できるか」も宿選びのポイントになります。

Q. 犬や猿に接触したことが気になったまま、日本に帰国した場合はどうすればよいですか?

かまれたり引っかかれたりしたほか、唾液が傷や目・口に付いた可能性がある場合は、帰国後でも速やかに医療機関へ相談してください。

動物と接触した日時、場所、傷の状態、現地で受けた処置などを伝えると、状況を説明しやすくなります。すでに現地でワクチン接種を受けている場合は、その記録も持参します。

まとめ|薬・保険・ホテルを備え、緊急時の対応も共有しておく

ウブドで長期滞在を続けるなかで、私たちは薬を準備するだけでなく、体調を崩したときに誰へ相談し、どう動くかを決めておくことも大切だと感じるようになりました。

軽い不調なら無理をせず休む。判断に迷ったら医療機関や保険会社へ相談する。現地での移動に困ったらホテルにも助けを求める。そして、犬や猿にかまれたり引っかかれたりした場合は、傷をすぐに洗い、症状がなくても速やかに受診する。

普段の体調管理と、緊急時の対応を夫婦で共有しておくことが、長期滞在の大切な備えだと考えています。

【関連記事】ウブド長期滞在では体調に関することだけでなく、トイレの状況、両替の利用方法、街歩きの安全など事前に知っておくと安心なことがあります。それらをテーマごとにまとめたものもあります。
▶︎ ウブド滞在の備えカテゴリー一覧

薬の使用や受診の判断は、症状や持病、服用中の薬によって異なります。出発前や体調不良時には、医師・薬剤師などの専門家にご相談ください。
強い症状や急な悪化がある場合は、自己判断で様子を見続けず、速やかに現地の医療機関を受診してください。
医療機関の診療時間や対応内容、海外旅行保険の利用条件は変更されることがあります。受診時には最新情報を確認し、あわせて以下の公的機関の情報も参考にしてください。
▶︎ 外務省海外安全ホームページ
▶︎ 厚生労働省 検疫所 FORTH(海外渡航者の健康情報)


 執筆:じゃんぱらぎ夫婦(60代、ウブド滞在歴20年以上・長期滞在8回)
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