ウブド滞在の備え

バリ・ウブド長期滞在の海外旅行保険|カード付帯で足りる?60代夫婦の選び方と現地での使い方

海外旅行保険に入るべきか、クレジットカード付帯の保険で十分か——。ウブドに15年で8回、長期滞在してきた私たちにとっても、悩ましい問いでした。

この記事では、ウブドやバリでの長期滞在を考えているシニア世代や大人のご夫婦に向けて、自分に必要な補償の考え方、カード付帯保険の確認ポイント、私たちが「カード付帯+オーダーメイドの上乗せ」を選ぶまでの経緯、ウブドでの保険の使い方をまとめます。

2026年10月時点の一般的な情報と、私たちの体験をもとにしています。補償内容は契約によって異なるため、加入前に各社の公式情報や約款をご確認ください。

結論|保険は必要。必要な補償を考えて「カード付帯」「付帯+上乗せ」「保険加入」から選ぶ

ウブドでの長期滞在に、海外旅行保険は必要だと私たちは考えています。理由は、困ったときに相談できることと、予想外の出費を補償してもらえることの2つです。

ただし、どの程度の補償が必要かは人によって違います。私たちは次の順番で考えています。

  1. 自分にどんな補償が、どのくらい必要かを考える(滞在期間、年齢や持病、持っていく荷物など)
  2. カード付帯保険の内容と条件を確認する(自動付帯か利用付帯か、補償額)
  3. 次の3つから選ぶ
    • カード付帯保険だけで足りる → カード付帯
    • 足りない部分がある → カード付帯+オーダーメイドで上乗せ
    • カード付帯が使えない、または不足が大きい → 保険会社の海外旅行保険に加入

私たちは、2025年から「カード付帯+オーダーメイドで上乗せ」にしています。

海外旅行保険が必要な2つの理由

困ったときに日本語で相談できる

「何かあれば、まずここへ電話すればいい」とわかっているだけで、滞在中の安心感が違います。

海外では、病院へ行くべきか、どこを受診するか、保険を使うには何が必要か、判断に迷う場面が少なくありません。体調が悪いときや事故の直後に、一から調べるのは大きな負担です。

保険のアシスタンスサービスでは、日本語で状況を伝え、次にどう動けばよいかの案内を受けられます。私たちも、ウブド滞在中、強い腹痛で相談したときも、すぐに日本語で話せたことで不安が和らぎました。

予想外の出費を補償してもらえる

必要なときにためらわず受診できることも、保険に入る大きな理由です。

海外の医療費は日本と仕組みが違い、検査や点滴、入院、移送が必要になると高額になることがあります。発熱や脱水、転倒などは、最初は軽い症状に見えても、あとから悪化することがあります。年齢を重ねた今は、早めに受診できる備えを大切にしています。

バリに通い始めて間もない若い頃、保険に入らずに出かけていた時期がありました。ある滞在中、夫が高熱を出しましたが、医療費がいくらかかるかわからず、病院へは行かず持参した薬で様子を見ました。幸い熱は下がりましたが、費用への不安が、受診するかどうかの判断を左右していたのだと思います。

自分にどの程度の補償が必要かを考える

保険を選ぶ前に、まず「自分たちには何が、どのくらい必要か」を考えます。

滞在期間

カード付帯保険は、補償期間が出国日から最長90日のものが多くあります。1か月前後の滞在なら収まりますが、それより長い場合は、滞在期間全体をカバーできる保険が必要です。

年齢と持病

年齢を重ねると、病気やケガのリスクが高まり、治療が長引くこともあります。ウブドでは、入院や精密検査が必要になると、デンパサールなど南部の病院へ移動することがあり、重い場合は日本への医療搬送が必要になることもあります。

そのため、シニアや持病がある人は、特に次の2つを確認したいところです。

  • 治療費用:入院や手術にも対応できる金額か
  • 救援者費用:緊急移送や、家族が駆けつける費用をまかなえるか

なお、持病や既往症に関連する症状は、補償の対象外や条件付きになることがあります。告知事項や条件は自己判断せず、保険会社に確認してください。

持っていく荷物

カメラやパソコン、スマートフォンなど高価なものを持っていくなら、携行品損害の補償額も確認します。1点あたりの上限額や自己負担額があることが多く、置き忘れや紛失は対象外となるのが一般的です。盗難の場合は、現地警察が発行するポリスレポートを求められます。

ウブドで気をつけたいこと

ウブドでは、次のようなことにも備えておきたいところです。

  • モンキーフォレスト周辺などで、サルに引っかかれたり噛まれたりすること(バリでは狂犬病への注意が呼びかけられています)
  • 雨季に多いデング熱などの感染症
  • 食事や水が原因のお腹の不調、暑さによる脱水
  • 段差の多い歩道や、雨で滑りやすい道での転倒

カード付帯保険はどうなっているかを確認する

自動付帯か利用付帯か

カード付帯保険には、次の2種類があります。

  • 自動付帯:カードを持っているだけで適用される
  • 利用付帯:航空券など、カード会社が定める旅行代金をそのカードで支払うことが適用の条件になる

近年は、自動付帯から利用付帯に変わったカードが増えています。利用付帯なのに条件を満たしていないと、カード付帯の補償はまるごと使えません。「前回は使えたから今回も大丈夫」とは限らないので、旅行のたびに確認が必要です。

補償内容と補償額

カード会社の公式情報で、次の点を確認します。

  • 補償期間(最長90日か)
  • 傷害治療費用・疾病治療費用の上限
  • 救援者費用の上限
  • 携行品損害の上限
  • 日本語アシスタンスとキャッシュレス診療の有無
  • 配偶者や家族も補償されるか

カード付帯・付帯+上乗せ・保険加入、3つの選び方

必要な補償とカード付帯保険の内容を比べたら、次の3つから選びます。

選び方 向いている人
カード付帯だけ 滞在期間が補償期間内で、補償額にも不安がない
カード付帯+オーダーメイドで上乗せ カード付帯で足りる項目もあるが、治療費や救援者費用など一部が不安
保険会社の海外旅行保険に加入 カード付帯の条件を満たせない、補償期間を超える、不足が大きい

オーダーメイドプランは、必要な補償項目と金額を自分で選べる保険です。カード付帯で足りている部分はそのまま活かし、足りない部分だけを補えます。

私たちはこうした|カード付帯+オーダーメイドの上乗せ

2022年:自動付帯のカード付帯保険で出かけた

私たちのカードには、もともと自動付帯の海外旅行保険が付いていました。2022年の滞在は、このカード付帯保険で出かけています。

2024年:利用付帯に変わっていたことに気づき、保険に加入

2024年4月の滞在前、今回も自動付帯だと思っていたら、2023年10月から利用付帯に変わっていたことがわかりました。そのときは保険会社の海外旅行保険に入って出かけましたが、気づかないまま出発していたら、補償がないまま滞在するところでした。

2025年:利用付帯を確認し、足りない部分を上乗せ

2025年は、まずカードが利用付帯であることを確認し、航空券をそのカードで購入しました。カード付帯保険の補償内容のうち、傷害治療費用(200万円)、救援者(100万円)に不安がありました。60代後半で、思わぬ病気にかかる可能性も出てきたからです。

一方で、日本語のアシスタンスサービスもあり、賠償責任(3,000万円)や携行品損害、傷害死亡・後遺障害の補償は、私たちの滞在には十分だと考えました。

そこで、保険会社のオーダーメイドプランで、治療費用と救援者費用をそれぞれ1,000万円上乗せしました。上乗せ分の保険料は、30日で1人16,000円くらいでした。2024年に同程度の補償で海外旅行保険に入ったときは1人20,000円以上だったので、付帯+オーダーメイドの上乗せの方が費用を抑えられました。

持病があっても加入できる場合はありますが、加入できることと、その持病の治療が補償されることは別です。旅行前からの持病や既往症は、治療費用の補償対象にならない場合があるため、加入前に保険会社に確認しています。

* 保険料は年齢や補償内容、加入時期によって異なります。

ウブドで保険はどう使う?体調不良・受診・盗難のときの流れ

基本の流れ:まずアシスタンス窓口に電話する

体調不良でも盗難でも、最初にすることは同じです。保険証券に書かれているアシスタンス窓口に連絡し、状況を伝えます。そのあとは、窓口の案内に沿って次のように進みます。

  1. 窓口に連絡:症状や状況、滞在先を伝える
  2. 受診先や手続きの案内を受ける:受診できる医療機関、キャッシュレス診療が使えるか、必要な書類
  3. 受診や届け出をする:パスポートと保険証券(契約番号)を持っていく
  4. 書類を受け取る:診断書、領収書、ポリスレポートなど
  5. 保険金を請求する:キャッシュレス診療が使えなかった場合は、立て替えた費用を帰国後に請求する

ただし、症状が強いときや緊急性があるときは、窓口の案内を待たずに、現地の救急や医療機関に連絡します。

アシスタンスサービスで頼めること

アシスタンスサービスでは、24時間日本語での相談や医療機関の案内のほかに、次のようなサポートを受けられることがあります(内容は契約によって異なります)。

  • 医療通訳:電話で、医師とのやり取りを通訳してもらえる
  • 病院への移送の手配:設備の整った病院への転院や、日本への医療搬送
  • 救援者のサポート:日本から駆けつける家族の航空券やホテルの手配

ただし、移送や家族の渡航費用については、すべて補償されるわけではなく、支払いの対象や上限は契約条件によって異なります。私たちがカード付帯保険の救援者費用100万円に不安を感じ、1,000万円を上乗せしたのは、このためでした。

体調不良のとき:受診するか迷ったら相談

ウブド滞在中の夜、強い腹痛で窓口に相談したことがあります。症状を伝えると、水分をとりながら様子を見ること、良くならない場合はもう一度連絡することなどを案内されました。翌朝には痛みが治まりましたが、夜中にすぐ相談できたことで、気持ちがずいぶん落ち着きました。

ただし、窓口の担当者が医師とは限らず、診断を受けられるわけではありません。

受診するとき:キャッシュレスか、立て替えか

提携している医療機関なら、キャッシュレス診療で、その場で支払わずに受診できることがあります。ただし、事前に窓口へ連絡しておくことが条件になる場合が多いです。

提携外の医療機関を受診した場合や、キャッシュレス診療が使えなかった場合は、いったん自分で支払い、帰国後に保険金を請求します。その際に診断書と領収書が必要になるので、現地で必ず受け取っておきます。

診療時間や提携先は変わることがあるため、受診するときに最新の情報を窓口で確認するのが確実です。

盗難や事故のとき:ポリスレポートを忘れずに

盗難の場合、保険金の請求には、現地警察が発行するポリスレポートが必要になるのが一般的です。ポリスレポートは現地の警察で発行してもらいますが、その際に身分証明書や、被害の内容を確認できる資料を求められることがあります。

カードの利用停止はカード会社、パスポートの再発行は在外公館(デンパサールの日本国総領事館)と、手続きによって連絡先は異なります。

以前、クタで夫がスリに遭ったとき、ホテルに相談すると「ポリスレポートが必要なら警察へ一緒に行きます」と申し出てくれました。被害額が20,000ルピア(当時で200円ほど)だったので手続きはしませんでしたが、警察へ行く必要があるときは、まず宿泊先に相談すると動きやすいと感じました。

【関連記事】現地で実際に動くときは、宿泊しているホテルに相談できることもあります。
▶︎ ウブドで困ったらホテルに相談|体調不良・紛失・分からないことで助けてもらった

カード付帯と上乗せ保険、両方あるときの相談窓口

私たちのように、カード付帯保険と上乗せ保険の両方がある場合は、窓口が別々になることがあります。何かあったときにどちらへ先に連絡するかを、出発前に確認しておきます。キャッシュレス診療の手配を一本化するため、私たちはカード付帯の窓口に先に連絡すると決めています。

よくある質問

Q. 滞在が90日を超える場合は?

カード付帯保険は最長90日のものが多いため、滞在期間全体をカバーできる海外旅行保険を検討します。

Q. 出発後に保険に入ったり、延長したりできますか?

多くの保険は出国前の加入が必要です。現地で延長できる商品もありますが条件があるため、加入前に確認しておきましょう。

Q. 夫婦で同じ保険に入る必要がありますか?

必ずしも同じである必要はありません。年齢や健康状態、持っているカードの付帯保険によって、必要な補償は違います。そのときはお互いの保険証券の連絡先も控えておきます。

まとめ|海外旅行保険は、カード付帯を確かめてから足りない分を足す

海外旅行保険は、補償のためだけでなく、困ったときに相談できる窓口でもあります。カード付帯の保険で足りる人もいれば、上乗せや別の保険が必要な人もいます。

私たちは、カード付帯保険の条件と補償額を確認し、不足すると感じた治療費用と救援者費用を上乗せしています。必要な補償を組み合わせることで、私たちの場合は保険料も抑えられました。

出発前には、必要な補償を考えたのち、カード付帯保険内容を確認します。その上で、カード付帯だけにするか、カード付帯に上乗せするか、保険会社の保険に入るかを決めます。

最後にアシスタンス窓口の電話番号と契約番号を、スマートフォンと紙の両方に控えます。上乗せ保険に入った人は、両方の保険の連絡先を控えるようにします。

【関連記事】病気やケガへの具体的な備えや、受診を考える場面については、こちらの記事にまとめています。
▶︎ ウブド滞在中の病気やけが対策|薬・海外旅行保険・病院、ホテルの頼り方

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本記事は特定の保険商品を推奨するものではなく、医療・法律・保険契約上の個別判断に代わるものでもありません。補償内容やサービスの範囲は契約によって異なります。強い症状や緊急性のある事故では、保険会社からの案内を待たず、現地の医療機関・救急機関・警察などへ連絡してください。

 執筆:じゃんぱらぎ夫婦(60代、バリ渡航歴30年、ウブド滞在歴20年以上・長期滞在8回)
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