バリ島での朝は心地良い風とガムランの音に癒される―そんな理想的な滞在の裏で、慣れない環境に苦しむ“バリ腹”がシニア長期滞在者の悩みです。
私たち夫婦も何度か経験をしました。最新は5年前。ひと月の予定で滞在を始めて1週間ほどたった時、2人同時にでした。夜中に突然の腹痛と下痢。2人ともというのは初めてで、トイレを2人で奪い合うような情けない状況でした。
でもこれまで何度かの経験から、どう対処すれば良いかもわかっていましたし、予想通りに快方に向かわない時の相談先もあったのでそれほど不安ではありませんでした。
この記事では、私たち夫婦の30年以上の渡航体験から、原因・予防法・薬の選び方・24時間対応の相談先まで分かりやすくまとめました。初めての方や家族にも役立つ、実践的内容です。
ただし、症状も、合う治療法も人によって違います。この記事は参考にとどめ、必ず専門医・公式公的情報などにもあたってください。
- バリ腹の原因と発症リスクを理解し、長期滞在中の不安を軽減できる
- シニア世代が実践できる予防習慣(水・食事・生活リズム)を具体的に学べる
- 発症時の適切なセルフケアと医療機関受診の判断基準がわかる
-
海外旅行保険の医療アシスタンスサービスの活用方法を知る
- 正露丸など市販薬の上手な使い方と注意点を理解し、旅の備えが整う
バリ腹とは?長期滞在者がなりやすい理由
バリ腹(Bali Belly)とは
“バリ腹”は、バリ島を訪れる旅行者の多くが経験する「旅行者下痢」の俗称です。症状は下痢・腹痛・嘔吐・倦怠感・軽い発熱など。原因は、
- 水や食事に含まれる細菌・ウイルス
- 環境変化による腸内バランスの乱れ
高熱・血便・激しい腹痛を伴う時は、いわゆる「バリ腹」ではないので、迷わず受診します。
シニア長期滞在者が注意すべき理由
バリ腹の主な原因は生水(生水で作った氷、生水で洗った生野菜なども)、不衛生な手など。とはいえ、同じものを口にしても皆がなるわけではありません。
私たちシニア世代は、消化機能や免疫力が低下し、環境の変化に敏感になります。長期滞在では、
- 時差や睡眠リズムの乱れや疲れ
- 暑さによる軽い脱水
- 現地の油っこい食事が続く
- 冷房の効いた室内と外の温度差
こうした要素が重なり、バリ腹を起こしやすい状態になります。普段ならなんでもないことが、バリ腹だけでなく体調を崩す原因になることがあるのです。
主な原因と発症のきっかけ
水や氷の衛生
バリ腹の一番の原因は生水(&それを使った氷)と言われています。
まずバリの水道水は日本のようには殺菌されていないため飲用に適していません。水道の普及率も低く井戸水を殺菌して使っているホテルや飲食店もあります。現地の人も飲み水は買っています。
歯磨きやうがいにもミネラルウォーターを使用した方が賢明。中級以上のホテルは毎日ペットボトルの水が、人数分サービスされます。
氷入りドリンクは、製氷水が水道水や井戸水の場合もあります。ホテルや観光地のレストランはまず大丈夫ですが、ローカルワルンなどは、ボトル入り飲料か、「No ice, please」と伝えるのが安全です。
テガルサリのありがたい給水タンク
シニアの滞在におすすめの「テガルサリ」の詳しい紹介記事もご覧ください。
テガルサリ特集
水以外の具体的な原因は?
生サラダやカットフルーツは洗浄水が不明なこともあります。私たちは「ホテルや観光地レストランのサラダはOK、屋台の果物はNG」と気をつけています。
刺身や火の通りのよくないものは、人気レストランや老舗の日本料理店以外では、できれば避けるのが無難です。
不十分な手洗い。トイレや、路地や市場で売られている生鮮品を触ったあとの手洗いが不十分な時も原因になります。
揚げ物をローカルワルンでたべるときは、古い油をつかっていることがあり、胃腸への負担が大きいです。特に夜遅い時間の揚げ物や炒め物は控えめに。

ナシチャンプルのおかず、コーンフリッター。美味しいけれど、食べ過ぎないように。
冷えと脱水も、腸を弱らせる原因になります。冷房と高温多湿の気候差で、体が冷えたり脱水になったりしがちです。
予防の基本|日々の習慣で守る“腸のリズム”
飲み水はブランドを選ぶ。信頼できるメーカーのペットボトル水を選びます。
水を選ぶ時はできれば軟水を。硬水でお腹の調子を崩すこともあるからです。「Pristine」「Cleo」は軟水、「AQUA」「Le Minerale」「CRYSTALIN」は硬水です。
価格は、コンビニやスーパーで500ml〜600mlのペットボトルが約30円〜50円。1.5Lのペットボトルは50円前後です。

旅行先でお腹の調子を崩したくないなら、軟水の方がいい。
未開栓のものを。開封時に「プシュッ」と音がするかも確認ポイント。AQUAなどの空き容器に、殺菌が十分ではない水を充填して売っていることもあります。
手洗い・除菌を徹底。トイレの後の手洗いを怠らず、食事の前も手洗いや除菌をするのも有効です。また意外な盲点は、市場などでうっかり野菜や果物などの生鮮品に触れてしまった時。手洗いか除菌を心がけておくと安心です。
胃腸を慣らす。到着後数日は、辛い物や油物を避けた胃腸に負担をかけない料理を選び、シニア世代は特に「体を慣らす期間」を設けるのがコツです。
無理をしない。シニア世代となり、日本にいても疲れが体調を崩す原因になることがあると痛感。旅先ではなおさらのこと、無理せず睡眠と休息を意識するようにしています。
整腸剤で腸内環境を守る。毎日1回、乳酸菌系整腸剤(ビオフェルミンなど)を摂ると予防効果が高いと言われています。これもシニア世代にとっては、「転ばぬ先の杖」になります。

腸内環境を整えるため、日本にいる時も使っているビオフェルミン。
それでもバリ腹になってしまったら
まずは休息。観光を中断してでも、1日しっかり休みましょう。ウブドのホテルなら、田んぼビューのバルコニーで風にあたるだけでも体が楽になり、回復に向かいます。
水分補給を最優先に。経口補水液(旅行にはOS-1パウダーなど)をこまめに飲みましょう。

旅行には粉末タイプが便利。Amazonなどで購入できる。
食事はおかゆ中心に。胃腸が落ち着くまで、温かいおかゆ(Bubur Ayam)やスープに切り替えます。「no spicy please」で辛味抜きにできます。
ホテルによっては、回復用の優しい味のおかゆを作ってくれるところもあります。
・コマネカグループ全体に通じる、おもてなしは心から
・コマネカ特集
薬は軽症時のみ使用。下痢止めは軽症・発熱なしの場合のみ。整腸剤と水分補給で自然に治るケースが多いです。
医療機関を受診すべきサイン
- 高熱(38℃以上)…体温計が必要
- 血便
- 脱水(尿が出ない)
- 3日以上続く下痢
ウブドには「BIMC Clinic」「Ubud Care Clinic」など、日本語対応の病院もあります。
シニアが安心して楽しむ!ウブド長期滞在での病気・怪我対策完全ガイド
シニアこそ活用したい|海外旅行保険の医療アシスタンスサービス
バリで安心して過ごすためには、日本語対応の医療アシスタンス付き旅行保険の加入が欠かせません。
急な体調異変時も、24時間電話やネット相談、病院紹介、移動手配までサポートが受けられるため、不安なく滞在が続けられます。
バリ腹かなと思ったとき、アシスタンスを利用すれば、いまの状況を医師が説明してくれ、病院に行くべきかどうかも含めて対処方法を教えてくれます。受診が必要となったら、タクシーの手配、病院の医師に英語で説明までしてくれます。
必ず加入すべき海外旅行保険|高額医療費から身を守る
私たちが日本から持っていき安心だった薬とグッズ
- 整腸剤……ビオフェルミン。毎日飲むと腸内が安定。
- 下痢止め……ロペミン・ストッパ。軽症時に使用。
- 経口補水液……OS-1パウダー。脱水防止。
- 胃腸薬……太田胃散。胃の張り・食べすぎ対策。
- 解熱鎮痛剤……カロナール。発熱・倦怠感、痛み止めに。
- 体温計……状況を確認するために必要。
- ホッカイロ……胃痛になった時は温めると楽になる。
*これらは私たちが長年の海外渡航の経験などで役立ったものです。症状や治療法は人それぞれです。ご自分にとって最適なものを、用法などを確認したうえで用意されてください。
正露丸はバリ腹に効く?|使い方と注意点

症状が軽い時使える。症状によっては要注意。
正露丸は食あたりや冷えによる軽い下痢に活用していますが、発熱や血便・強い腹痛があれば使わず、必ず医師に相談するようにしています。
私は、匂いが苦手なので糖衣錠タイプを使っています。持病との兼ね合いもあり、事前に主治医にも相談しました。
●正露丸の特徴
殺菌・防腐作用があり、軽い下痢や食あたりのときに効果を発揮します。
●効果的なケース
- 冷たい飲み物や食べすぎによる下痢
- 軽い食あたり
- 発熱なしの軟便
●注意すべきケース
高熱(38℃以上)は、細菌感染の可能性があり正露丸は 効かない。使うことで腸に菌を閉じ込める危険もあります。
血便・黒便がある時は、腸炎・赤痢の可能性があるので受診が必要です。
嘔吐・強い腹痛があるときは、脱水や感染性胃腸炎の恐れがあるので受診をおおすすめします。
3日以上下痢が続くときは、医療機関で検査が必要です。
軽症時は正露丸で様子見、重症時は正露丸を使わず医師に相談が原則のようです。
●シニアが使う際のポイント
- 持病がある場合は、出発前に主治医へ確認
- 長期連用は避ける(短期対症用)
- 匂いが苦手な方は「正露丸糖衣錠」を選ぶ
- 他の整腸剤や下痢止めと併用しない
セイロガン糖衣A公式
よくある質問(Q&A)
まとめ|健康を守れば旅はもっと自由になる
バリ腹のリスクは、水・食事・習慣・体調管理で予防が可能です。旅行準備と現地での生活習慣を見直し、シニア世代でも安心してバリ旅を楽しみましょう。
なお健康や医療情報は公式情報も参考にし、体調に不安があれば迷わず医療機関を利用してください。
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