この記事では、ウブドの移動手段として、私たちが活用したTMDバスについて、利用の仕方や、実際の使い方をご紹介します。
ウブドの街中はすべて徒歩で過ごしていた私たちが、なぜ、TMDバスを取り入れるようになったかについてお伝えします。
移動手段の選び方については場面ごとの使い分けが重要になるため、別記事で全体像をまとめています。
▶︎ シニア目線で比べるウブド移動手段|空港送迎・TMDバス・Grab・徒歩どれが楽?
こんな悩みを持つ方のための記事です
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ウブドを歩いて楽しみたいが、体力的に少し不安がある
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タクシー以外の移動手段を知りたいが、難しそうで迷っている
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シニア世代でも「暮らすように滞在」できる方法を知りたい
この記事でわかること
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TMDバスの料金・支払い方法・実際の乗り方
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ウブド中心部で迷わないためのルートと停留所の考え方
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徒歩+バスを組み合わせた、無理のない街歩き実例
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シニア長期滞在者が感じたTMDバスのメリットと注意点
実際に私たちがウブドで利用している、TMD(トランス・メトロ・デワタ)のバスがこちらです。

モンキーフォレスト通りを王宮方面に向かうTMDバス
TMDバスとの出会い|ウブドの楽しみ方を広げた移動手段
シニア世代となり「もう少し楽にウブドを回れたら」そう思っていたときに知ったのが、公共バスのトランス・メトロ・デワタ(TMD)でした。
ウブド到着の翌朝、宿泊先テガルサリに併設されたレストランで朝食をとっていると、モンキーフォレスト通りを赤いバスが静かに走り抜けていくのが見えました。
「これがTMD?」夫と顔を見合わせ、午後にはさっそく停留所を探して歩き出しました。
バス停の表示は意外と控えめで、注意していないと見落としてしまいそうです。
早速プリペイドカード取得をし使ってみると、その快適さと便利さは期待以上。何日もしないうちに、ウブドの楽しみ方を、もう一段階広げてくれる存在となりました。
私たちが滞在したウブド・プンゴセカンのテガルサリは、バス停からも近く徒歩とTMDを組み合わせる拠点としてとても便利だったこともあると思います。歩き疲れた帰り道も、無理なく宿まで戻れる安心感がありました。
TMD(トランス・メトロ・デワタ)とは?基本情報
TMD(トランス・メトロ・デワタ)は、バリ州が運営する公共バスです。ウブド中心部からデンパサール方面までを結ぶ路線で、観光客だけでなく地元の人たちの日常の足として利用されています。
まず知っておきたい基本情報
- 運賃:1乗車 Rp4,400(約40円)
- 距離に関係なく均一料金
- 現金払いは不可
- ICプリペイドカードまたはQRコード決済で支払い
- おおよそ20〜30分間隔で運行(時刻表なし)
この価格でエアコン付きのバスに乗れることに、私たちは最初とても驚きました。Grabやタクシーに比べると圧倒的に安く、日常的な移動手段として気軽に使えるのが魅力です。
車内の特徴
赤い車体が目印のTMDバスは、想像以上に静かで快適です。
- エアコン完備
- 揺れが少ない
- 座席はゆったりめ
- 車内は清潔に保たれている
高めの座席から見えるウブドの街並みは、歩いているときとは違った景色に感じられます。
観光バスではなく「地元の足」
TMDは観光専用ではありません。通勤途中の人、市場帰りの人、制服姿の学生など、地元の生活の延長線上にあるバスです。
だからこそ、「暮らすように滞在したい」私たちにとって、とても心地よい移動手段でした。
では実際に、ウブド中心部ではどのようなルートで走っているのでしょうか。まずは一方通行の向きを理解することが、TMDを使いこなす第一歩になります。
ウブド中心部の一方通行とTMDルート
ウブドの街なかでTMDを便利に使いこなす秘訣は、経路とバス停位置を頭に入れておくことです。
一方通行を知ると、ウブドの交通が見えてくる
まず押さえておきたいのが、ウブド中心部の一方通行の向きです。道路横断の時や、Grabやホテル送迎車との待ち合わせも、この一方通行を知っておくとスムーズです。
・モンキーフォレスト通り → 北方向(王宮方向)への一方通行
・ハノマン通り → 南方向への一方通行
この流れを頭に入れると、TMDの動きがよく理解できます。
TMDバスの循環ルートと主要停留所
TMDはデンパサール方面から、“コの字+折り返し”のような循環をしています。
プリアタン通り → アンドン交差点 →ラヤ・ウブド通り → ハノマン通り → モンキーフォレスト通り → 王宮前 → アンドン交差点 → 再びプリアタン通りへ。
停留所は以下のように配置されています。
・ハノマン通り:3ヶ所
・モンキーフォレスト通り:3ヶ所(うち1つはモンキーフォレスト駐車場内)
・ラヤ・ウブド通り:2ヶ所
・プリアタン通り:1ヶ所
地図は、ウブド中心部の一方通行の向きとTMDバスの停留所を示しています。

何はともあれ、TMDに乗って一巡してみることをお勧めします。バス停の位置と経路が分かれば、日々の外出でどのように利用すればいいかが分かってきます。
ここからは、シニア世代でも戸惑わずに利用できるよう、TMDバスの料金や支払い方法、基本的な乗り方を整理します。
運賃と支払い方法|ICカード or QR決済
運賃は1乗車Rp4,400(約40円)。距離に関係なく同一料金で、現金払いは不可です。
ICプリペイドカードの場合

発行者によってデザインが違います。
カードの入手は、一応コンビニと銀行となっていますが、私たちがプンゴセカンのコンビニ「Indomaret」「Alfamart」で尋ねましたが、「ありません」と言われてしまいました。
カードの入手は、ウブドでは銀行が確実と感じました。

王宮前通りの東端にある「Bank BNI」
私たちはラヤウブド通りのアンドン交差点近くにある「Bank BNI」で購入。ただし銀行では手続きに、2時間ほどかかりました。
銀行内は地元の人がひっきりなしに出入りし、前の席には子ども連れの家族も。待ち時間のあいだに、観光地ウブドの裏側にある、地元の人たちの日常を垣間見ることができました。長期滞在だからこそ味わえた時間だったと思います。
空港の銀行でも発行しているので、到着時に空港の銀行で購入しておくのも良いかもしれません。
カード代は約250円。チャージはRp50,000〜Rp100,000(500円〜1000円/11〜22回分)で十分と思います。
QRコード決済(QRIS対応)
スマホを使い慣れているなら、GoPayやOVOなどのアプリで支払うのが便利。事前に課金を済ませ、通信環境を整えておくことをお忘れなく。
ただ、スマホ決済がうまくいかず運転手さんと長い時間やりとりしていた観光客がいたので、私たちはICプリペイドカードを使い続けています。
TMDバスの乗り方・降り方|初めてでも戸惑わない
TMDバスの乗り方・降り方は、日本の路線バスとほぼ同じ感覚です。ただし、停留所のデザインは場所によって異なり、地味で目立たないところもあるため、少し注意が必要です。
乗り方
バス停で待っていると、TMDバスが停車します。前方ドアから乗車し、タッチパネルにICプリペイドカードまたはスマートフォンをかざします。
タッチ後、支払いが成功したかどうかを運転手さんが確認してくれていました。
降り方
降りたい停留所が近づいたら、車内のボタンを押します。バスが停車したら、後方ドアから降車します。

左:バス停表示 右:タッチ決済端末
運行状況と利用時の注意点
2025年1月に一時運休後、4月に再開。現在もルートや料金は変わらず運行されています。運行間隔は以前よりやや長くなり、約20〜30分前後。
時刻表はありません|最終は要注意
地元の足なので通勤に使えるよう始発は早いようで、7時過ぎに宿で食事をしていると、前の通りを走っているのをみました。
最終が何時かはわからないのですが、20時前後かなと思います。夜間に利用する場合は事前確認がおすすめです。
※ 写真は20時ごろのハノマン通りから乗ったバスです。

時刻通りではないので最終ははっきりした時間が不明。これは20時ごろハノマン通りの様子です。
時間は目安|TMDバスとバリの時間感覚
おおよそ20〜30分間隔で走っていますが、30分以上来ないこともあれば、2台続けてやってくることも。
最初は戸惑いましたが、バリの時間の流れに慣れてくると、苦になることはありませんでした。返って、時間に追われる日本と対極にあることが、バリで暮らすように過ごす心地良さを感じさせてくれます。
「暑い中を歩くより、20分でも30分でも待とうか」——そんな気持ちの余裕が、シニア世代にはぴったりです。
シニアの私たちが感じたTMDバスのメリット
- 交通費を大幅に節約できる
歩き疲れた帰り道や、少し距離のある移動でも、気軽に利用できるのがTMDの良さです。
- 「暮らすように滞在」ができる
観光客向けではなく、地元の人と同じ移動を体験することで、バリの日常が見えてきます。市場帰りの人、親子連れ、通勤途中の人。バリの生活を感じながら移動する時間は、観光バスでは得られない贅沢です。
- 外出が億劫にならず、街歩きが続けられる
体力の衰えから、「移動手段が限られるウブドで本当に楽しめるだろうか」と不安に感じることもありました。けれどTMDバスのおかげで、無理をせずに外出できるようになり、かえって行動範囲が広がりました。
一番のメリットは、街歩きが若い時と同じように楽しめることです。
高いシートから見えるウブドの街並みが、いつもとは違って新鮮に感じられる——そんな小さな発見も、TMDならではの魅力です。

高いシートから見えるウブドの街並みが新鮮。

地元の足としてすっかり定着
シニア夫婦の実例コース4選
コース①|街歩き+帰りだけTMD
(行き)宿の「テガルサリ」からモンキーフォレスト通りを北上しデヴィシタ通りを約2時間の散策。石鹸ショップ「KOU」でお土産を買い、カフェで軽い昼食。
(帰り)ハノマン通り➝🚍➝スーパーCOCO➝🚶🏾♂️➡️(5分)➝ホテル

スーパーCOCO前バス停
モンキーフォレスト通りもデヴィシタ通りも、見て楽しめるお店がたくさんあります。せっせと歩けば20分ほどですが、ウインドショッピングや買い物をしながら2時間ほど散策。
休憩や食事も、デヴィシタ通りの周辺はカフェもレストランも充実しているので、その時の気分で選べるのが嬉しいところ。
これまでは帰りも徒歩でしが、ハノマン通りの停留所でTMDバスに乗りました。徒歩なら汗をかきながら15分ほどかかりますが、バスならわずか数分でテガルサリ近くまで移動できました。
最初にこのコースを試してみた時、その快適さにすっかりはまってしまいました。
次は逆の利用もトライ。TMDでデヴィシタ通り近くまで行き、帰りはハノマン通りをぶらぶら。ハノマン通りはモンキーフォレストとは違った落ち着いたカフェやショップが多く、歩くのが楽しい通りです。
歩くのが好きで一人でトレッキングに出かけてしまう夫も、この快適さを経験してからは、率先してバスを利用するようになりました。
👉 歩く楽しさを味わい、片道だけTMDにすることで無理なく街歩きが続きます。
コース②|アンドンのデルタデワタへ買い出し
(行き)スーパーCOCO➝🚍➝アンドン近く➝🚶🏾♂️➡️(5分)➝スーパー・デルタデワタ。ブラッドワンギの石鹸を大量購入。
(帰り)アンドン近く➝🚍➝スーパーCOCO➝🚶🏾♂️➡️(5分)➝ホテル
毎回ウブドを訪れると、アンドンのスーパー・デルタデワタまで「ブラッドワンギ」の石鹸を1年分購入するために出かけます。

デルタデワタには、ブラッドワンギコーナーがあります。
以前は宿のテガルサリから往復5kmくらいの行程を歩いていました。そのうち行きだけホテルの無料送迎をお願いするように。買い物のあとは、途中カフェによりながら歩いて帰りました。
重い大量の石鹸をこれまでは夫が「大丈夫だよ」と抱えて2km余りの帰り道を歩いていました。前回、往復ともTMDを利用(往復で80円)したところ、「すごく助かった! もう少し買えばよかった」と言っていました。
重い荷物がある日は、TMDが本当にありがたいと実感したコースです。
コース③|夜の舞踊公演
(行き)夕食後、スーパーCOCO➝🚍➝王宮前。徒歩5分の「スマララティ公演」を鑑賞。
(帰り)あらかじめ頼んでおいたホテルの無料送迎でホテルへ
大抵、行きは途中で食事をして公演場所まで移動するのですが、スマララティ公演の会場近くの王宮までTMDを利用することで、疲れることなく舞踊をじっくり鑑賞できました。
こうして、いつのまにかTMDを移動の足として自然に利用できるようになっていきました。

ウブド随一踊り手といわれるアノム氏の「バリス」
コース④|デンパサールへ小旅行
TMDを2回乗り継いで、デンパサールの布問屋街へ。片道わずかRp12,000(約120円)。

バティックをはじめインドネシアの布を扱う、デンパサールの問屋街
TMDのパンフレットはインドネシア語のみ。乗り換え場所を見極めるのにひと苦労でした。地図に強い夫がパンフレットとGoogleマップを突き合わせながら、「たぶんこのルートかな?」と半ば勘を頼りに小さな冒険気分で出発。
結果的に乗り換え場所は合っていたものの、同じ停留所に別路線のバスもやって来るため、最初は少し混乱しました。
乗車時に目的地を運転手さんに尋ねると、「これは行かないよ」と剣もほろろに言われ困っていると、停留所で一緒に待っていた現地の人が親切に教えてくれ、無事に目的地までたどり着くことができました。
こうした思いがけない人とのふれあいも、路線バス旅ならではの魅力です。

デンパサール近くでは、屋根のあるバス停が。
2回目のデンパサール行きでは、途中の村でちょうど祭礼と重なり、バスがしばらく立ち往生するハプニングも。
けれど、誰ひとり文句を言う人はいません。むしろ、乗り合わせた日本語が堪能な女性が「今はお祭りで通れないんですよ」「もう少しで動くと思います」とにこやかに説明してくれ、運転手さんも「降りて写真を撮って来ていいよ」とドアを開けてくれました。
いつのまにか乗合バスがちょっとした観光バスに早変わり。そんなおおらかな時間の流れこそ、バリらしい旅の楽しみです。

祭礼にぶつかりバスもストップ。運転手さんも降りて見物していました。

小雨のなかの盛大な祭礼
これまで、デンパサールには行ってみたいけれど、車をチャーターするほどではなく諦めていました。でもTMDのおかげで、気軽に、乗り換え含め240円でデンパサール往復ができるようになったのです。
「無理だと思っていた場所」に行けたのは、TMDがあったからこそでした。
TMDの注意点
いずれも致命的なデメリットではなく、事前に知っておけば対応できます。
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時間は正確ではありません。
20分前後待てば“多分来る”感覚で。 -
停留所がわかりにくいところがあります。
地図アプリでお気に入り登録しておくと安心です。 -
朝夕は混雑することがあります。
シニアなら無理せず1本見送る余裕がおすすめです。 -
英語表記がありません。
まずはウブド内を一度乗ってみて、停留所の位置関係を把握すると安心です -
乗り換えを伴う遠出はやや難易度が高めです。
慣れないうちは、ウブド中心部の移動に使うのが向いています。
TMDはあくまで「ウブド内の移動+近距離のお出かけ」に向いています。
▶︎ シニアの長期滞在と街歩きにやさしいウブド移動ガイド|徒歩・送迎・Grab・メトロデワタ
TMD|路線図&よくある質問
TMDバスの全体の路線図です。

シニアの街歩きを支える“第3の足”
TMDバスは、シニアの長期滞在にやさしいウブドの足です。中心部の一方通行を理解すれば、乗り降りは驚くほど簡単。歩く距離を半分にし、街の風や人々の暮らしを感じながら移動できます。
「今日はここまで歩こう」「1本見送ってのんびり行こう」
そんな小さな判断の積み重ねが、バリでの“暮らすような滞在”を穏やかに支えてくれます。
シニア世代がウブドで長期滞在を考えるとき、事前に知っておきたいことがいくつもあります。この記事では、その中でも「移動手段・TNDバス」に焦点を当て、解説してきました。そうした長期滞在に向けた検討ポイント全体をまとめた記事もあります。
▶︎ ウブド滞在の備えカテゴリー一覧


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