バリ・ウブドに20年以上通い続けてきた私たち夫婦も、ここ数年は「ひと月ほどのんびりと、同じところに滞在する」ようになりました。
長期滞在での生活感や現地の人々との触れ合い、そして田園風景に包まれた静かな毎日は、慌ただしい日常から離れて心身ともにリフレッシュできます。
シニア世代になってからは、「暮らすように過ごす」ことが旅の喜びになってきました。
この記事では、ウブド長期滞在の費用や注意点、シニア世代に向いている地域、持っていくと安心なもの、そして滞在できる限度日数(ビザの仕組み)まで、実体験を交えてお伝えします。
よくあるトラブルや注意点、自分たちが実際に工夫したことも細かく紹介し、他の記事にはないリアルな声をお届けます。
バリ長期滞在の限度日数|ビザの種類と選び方
バリで長期滞在を考える場合、まず確認しておきたいのが「滞在限度日数」です。ビザの種類によって決まりますが、これを正しく理解し計画することが、スムーズな長期滞在の第一歩です。
到着ビザ(VOA)|最長60日間まで
日本を含む多くの国籍が対象です。デンパサール空港の「VOA」カウンターで料金(500,000ルピア=約5,000円弱)を払って手続きをします。
出発前にインドネシア移民局の公式サイトでの申請も可能で、クレジットカードで支払いをしPDFの許可証を印刷して持参することになります。
最初は 30日間有効で一回まで延長ができ、1~2か月程度の滞在ならこれで十分です。
観光ビザ(B211A)|最長180日まで
事前にオンライン申請(e-Visa)が必要です。最初は 60日間有効。延長を繰り返し最長180日(約6か月)滞在可能で、2か月以上滞在したい場合はこちらがおすすめです。
リタイアメントビザ(55歳以上)|最長1年
最長1年有効で更新可能。。「毎年数か月以上滞在したい」「セミ移住したい」方に最適です。
ただし、就労不可、家・ヘルパー契約、資金証明など細かい条件をクリアする必要があります。
ビザ取得に関しての注意
- オーバーステイは厳しく罰金対象(1日ごとに約1,000,000ルピア=約1万円弱)されるので、特に短期の到着ビザ(VOA)は、飛行機の遅延やニュピなども考慮して検討することをお勧めします。
- ビザのルールは変更されることがあるため、渡航前に大使館・領事館の最新情報を確認することが大切です。
長期滞在にかかる費用の目安
宿泊費
宿泊費は滞在スタイルによって大きく変わります。私たちが選んだ宿のほか、典型的な価格帯を具体的に紹介します。
ゲストハウス・ホームステイ
1泊 250000ルピア前後(約2500円)→ 1か月滞在で 約6~9万円。1週間以上や1か月単位で泊まると、大幅に割引されるケースが多いです。
オーナー家族と同じ敷地内に暮らすスタイルが多く、宗教儀式や日常生活を垣間見る機会があり、ホテルでは味わえない“生活感”を体験でき、より現地生活に近い形で滞在できます。
中級ホテル(テガルサリなど)
1泊 500,000~800,000ルピア(約5000~8000円)→ 1か月滞在で 約15~24万円。
シニア世代にとっては、エアコンや温水シャワー完備のこのクラスのホテルを選ぶと、ストレスなく滞在を楽しめます。
私たちはテガルサリで、低価格帯の部屋で3週間、残り1週間は少しグレードを上げて滞在するスタイルを楽しんでいます。
ヴィラ(専用プール付き)
1泊 1,500,000ルピア以上(約15000円~)→ 1か月滞在で 約45万円以上。
ウブドでは多くが静かで癒される雰囲気で、プライベート感も高いです。キッチン・ダイニング完備のヴィラもあり、設備はむろんのこと、サービスも行き届いているので、特別なイベントやゆったり癒されたい時におすすめです。
食費
食費はローカル食堂(ワルン)中心か、観光客向けレストラン中心かで差が出ます。
ローカルワルンは1食 30,000~50,000ルピア(約300~500円)、観光客向けレストラン・カフェは1食 100,000~200,000ルピア(約1000~2000円)が目安です。
観光シーズンは外食が増えやすいので予算に余裕を持つことが大切です。
交通費
ウブド中心部に滞在すれば、ほとんど徒歩で用が済みます。以下を時々利用して1か月の交通費の目安は、約5000~10000円です。
タクシー(ウブド内)は1回 50,000~100,000ルピア(約500~900円)、ドライバー付き車チャーターは1日 600,000~800,000ルピア(約6000~8000円)、GrabやGojek(配車アプリ)は短距離100円台からです。
ウブドに1ヶ月、夫婦で滞在した時の費用は?
上記(合計80000円)に、観光や芸能鑑賞、ランドリー、日用品などで20000円ほどを加えると、1ヶ月の滞在費は2人で100000万円+宿泊費ということになりますから、どのような宿を選ぶかで総額が決まります。
シニアに向いている地域
シニアの私たちが特におすすめするウブドのエリアは以下の3箇所です。ここを選べば「安心・便利・快適」が叶います。
コンビニやドラッグストア、レストランが集中し、徒歩で生活可能。治安は良好ですが、車とバイクの交通量が多く騒音が気になることも。観光客向け店が多いため宿泊費は高めです。
中心部から徒歩10分以内で静かな環境。カフェやスパも徒歩圏内です。ただし夜間は街灯が少なく、坂道と道幅の狭さから、足腰に不安のあるシニアには負担になる場合があります。宿泊費は若干高めです。
緑豊かな静かなエリアで中級ホテルが多く、スーパーやドラッグストアも徒歩圏。快適さと宿泊費のバランスも良く、暮らすような滞在に最適。
中心部から徒歩20分程度なので散歩が好きな人向きですが、中心部に毎日通うにはやや不便かもしれません。
持っていくもの
長期滞在の快適さを左右する持ち物について、私たちの経験から特におすすめするアイテムを紹介します。
現地で、ほぼなんでも調達はできますが、すぐに使うものや、使いつけでないと不安なものは持っていくと安心です。
「常用薬と簡単な医療セット(解熱剤、胃腸薬、絆創膏など)」と「海外旅行保険の加入証明書」は忘れずに持って行きましょう。
蚊よけスプレー(シート)はデング熱対策のためにも必要です。
日焼け止めと帽子(特に晴雨兼用タイプが便利)。は強い日差しによる肌トラブルを防止します。
変換プラグ(Cタイプ)と延長コードは、ホテルによってはコンセントが少ない場合もあるので用意しましょう。
歯ブラシは、現地のもは大きくて扱いにくいので、替えも含めて2本くらいは必要です。
インスタント味噌汁や梅干しなども、日本食が’恋しくなった時のためにいいかもしれません。
まとめ|シニアだからこそ楽しめるバリ長期滞在
バリ・ウブドでの長期滞在は、単なる観光では得られない「心豊かな暮らし」を体験できます。
地元の人々と触れ合い、自然の中を散策し、毎日の食事を楽しむことで「第二の故郷」のように感じられます。
私たち夫婦も、シニアになってその価値がわかるようになりました。
ビザの更新手続きの複雑さや思わぬ体調不良など、トラブルもありますが、事前準備をしっかりすれば安心して暮らせます。
バリの暖かく穏やかな気候は、心身の健康にもプラスです。ぜひ、多くのシニアのかたにこの「暮らすように過ごすバリの愉しみ」を実感してほしいと思います。
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