バリ島を旅するとき、私と夫が必ず楽しみにしているのがフルーツ探しです。ウブドの市場を初めて歩いたとき、色とりどりのマンゴーや見慣れない果物が山のように積まれ、まるで異世界に迷い込んだようでした。
日本では高級フルーツとして少量しか手に入らないものが、バリではごく日常に溶け込んでいて、その贅沢さに驚いてしまいました。ホテルに戻って、買ったばかりのマンゴスチンを冷やし、バルコニーに座り二人で食べた時の「南国の甘酸っぱさ」は、今でも旅の思い出の中で鮮明です。
旬や価格、食べ方を知っていると、知らなかった果物を市場などで買って食べる楽しみもでて、旅の思い出に彩りを添えてくれます。
バリ島で絶対食べたい旬のフルーツ一覧
マンゴー(マンガ)|濃厚な甘さと爽やかな香り
バリのフルーツで一番心を奪われたのはやはりマンゴーでした。私が訪れた12月、ウブド市場のあちこちに、日本で見るのとは違って青いマンゴーが山のように積まれていました。
値段を聞くと“1kgで250円ほど”と驚きの安さ。ホテルに戻り、冷蔵庫で一晩冷やして翌朝バルコニーで食べました。
とろけるように柔らかく口に入れると濃厚な甘さとフルーツの香りが広がるマンゴーの味。目のまえには田んぼの広がり、時折鳥や猿の鳴き声が風に乗って届き、「バリでしか味わえない瞬間」として心に残っています。
市場で選ぶときは、皮が緑色で少し硬めのものを選ぶと、部屋で冷やした後にちょうど良く熟します。
マンゴスチン|果物の女王の上品な味わい
マンゴスチンは、私の中で「もう一度バリに戻りたい理由」のひとつになったお気に入り。紫色の皮を爪で割ると、真っ白でつややかな果肉が現れます。
よく近くのスーパーやウブド市場で買いましたが、時には露店でも。露店では高めに値段を言われるので、予めスーパーで見ておくと安心です。
選び方は、大きくて濃い赤紫、果皮に弾力があり、ヘタが緑色のもの。ライチに似た甘酸っぱさと、食べ終わった後に広がる爽快感は、日本の果物ではなかなか味わえない感覚でした。
午後のデザートに、田んぼの見えるベランダに座り、よく冷えたマンゴスチンを好きなだけ食べるという贅沢は、バリならではです。
ドリアン|フルーツの王様に挑戦

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「フルーツの王様」ドリアンは、独特の匂いで好き嫌いがはっきり分かれます。切るまでは匂いはありませんが、切ると腐ったたまねぎのような強烈な匂いが部屋に充満します。
私は匂いに圧倒されて食べられませんでしたが、地元の人々は愛おしそうに抱え、大事そうに味わっていました。
選ぶときは、熟して少し柔らかくなったものが食べごろ。実はクリームチーズのようにねっとり濃厚な甘さがあるらしく、チャレンジ精神のある方にはおすすめです。
手や口の臭みは、実をとった後の皮の窪みに入れた水で洗うと取れるそうです。匂いが強いので、ホテルには持ち込めないので注意が必要です。
パパイヤ|朝食に欠かせない優しい甘さ
バリの朝食で毎回出てくるパパイヤ。鮮やかなオレンジ色の果肉は柔らかく、口に入れると優しい甘さが広がります。
完熟パパイヤはメロンのように甘く、後味は爽やか。少し香りにクセがあり、ライムをかけるとすっきりします。
私は宿の庭で採れたばかりのパパイヤを朝食に食べたことがあります。果肉が瑞々しく、切り分けた瞬間から香りが立ち、フルーツ本来の甘さに感動しました。
ランブータン|ライチのようなジューシーさ
真っ赤なイガイガの外皮を指で裂くと、白い半透明の果肉が現れます。甘くジューシーで、冷やすとさらに美味しくなります。
宿の冷蔵庫で冷やし、夫と夕食後に食べましが、食後のデザートにぴったりでした。熱が出やすい果物なので食べすぎないようにと買った露店で教えてくれました。
パッションフルーツ(マルキッサ)|種ごとの食感が楽しい
分厚い皮を2つに割ると、甘酸っぱい香りが溢れます。ゼリー状果実を種ごとすくっていただきます。熟したキウイやパイナップルのような味。
ブンゴセカンのレストランのウエルカムカクテルに入っていて、爽やかでとても美味しかったのを思い出します。皮に皺がよると食べ頃。
私は市場で買ったパッションフルーツを朝食のヨーグルトに混ぜて食べましたが、種のプチプチ感と甘酸っぱさに毎朝楽しみが増しました。
ドラゴンフルーツ|鮮やかな見た目で人気
見た目のインパクトではでは一番。赤い皮に緑の突起があり、中を切ると白または、鮮紅色の果肉が現れます。小さな黒い種がプチプチとした食感で甘さは控えめ。
ヨーグルトによく合います。朝、街のレストランでスムージーボウルを頼むとよく入っていて目を楽しませてくれました。
ジャックフルーツ(ナンカ)|巨大な南国果実
全長50~80cm、重さ20~50kg。ドリアンほどではありませんが独特の香りがします。パイナップルを濃くした味と甘味はトロピカル。
私はウブド市場でカット売りで買ったことがあります。1袋(果肉5~6片入り)で5,000ルピア(約50円)。冷やして食べると濃厚な香りと甘さが口いっぱいに広がって最高でした。
サラック(スネークフルーツ)|不思議な食感
茶色の蛇のうろこ状の皮を持ち、剥くとガーリックのような形の果肉が現れます。初めて食べた時はそのシャキシャキとした食感と甘酸っぱい風味が気に入って、市場でよく買いました。
スターフルーツ(ブリンビン)|美容に嬉しい果物
断面が星形をしています。リンゴより硬い食感で、意外とジューシー。
市場で買いホテルに持って帰って来ると、スタッフが食物繊維豊富で美容や健康にも良い教えてくれ、体調管理のお助けフルーツでした。黄色やオレンジのものを選ぶといいですよ。
サウオ|干し柿のような甘さ
ジャガイモそっくりの見た目なので、市場で山積みになっているのにいつも素通り。でもある時試しに買って食べてみたら、とても甘くてキャラメルや黒糖に似た風味でびっくり。
夫は、干し柿に味が似ていると気に入っていました。
シルサック|健康効果抜群のスーパーフルーツ
見た目は緑のドリアン(大きさは20~30cm)という感じ。甘酸っぱくてジューシー。抗酸化作用や免疫力アップ効果があり、ローカルの人々は健康フルーツとして親しんでいます。私はヨーグルトに混ぜてたべましたが、絶品でした。
バリでフルーツを楽しむコツ
◼︎市場で買う:新鮮で安い。朝早く行くのがベスト。
◼︎価格交渉:笑顔でやり取りするとおまけももらえる。
◼︎スーパー:値札付きで安心、味も変わらず。
◼︎よく洗う:表面に土や農薬が残っていることがある。
◼︎ライムを添える:甘みが引き立ち、香りのクセも消える。
◼︎食べ過ぎ注意:美味しすぎてつい食べ過ぎるとお腹が緩むことも。
◼︎果汁はシミに:ホテルでは「ベッドの上でフルーツを食べないように」という注意書きがあり弁償金を請求されることも。
まとめ|ウブド市場で出会うフルーツは旅の思い出を深める
バリのフルーツは味だけでなく、香りや色、食べる場所の空気まで含めて楽しめます。
市場で買った瞬間のワクワク、宿の庭で食べる開放感、地元の人と値段交渉をするときの楽しさ。その一つひとつが果実の甘さと重なり、旅を鮮やかに彩ってくれました。
南国の陽ざしを浴びて育った果物には、栄養や甘さだけでなく「その土地の空気」までぎゅっと詰まっているように思います。次回は乾季に訪れ、また違った旬のフルーツに出会いたいと心から思いました。
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