ウブドの市場にも土産物店にも専門店にも、同じように見えるアタ製品が並んでいます。私たちは20年以上前、ウブド市場で買ったコースターを3年ほどで色褪せさせてしまいました。一方で、その後に選んだかごの中には、20年以上たった今も飴色の艶を増しながら現役のものがあります。
この記事は、ウブドでアタ製品を買いたいけれど、良質なものをどう見分ければいいか迷っている方に向けたものです。店頭で確認したい6つのポイントと、基準を知るために私たちが通っている専門店「アシタバ」の価格や店舗情報をまとめました。

内側にバティックの布を貼った「アシタバ」のバッグ
本物のアタ製品の見分け方|結論は「編み目・燻しの香り・飴色の艶」
本物の良質なアタ製品かどうかは、編み目の細かさ、燻した香り、自然な飴色の艶の3つで判断しやすくなります。私たちが30年ほど使い続けてきたものには、どれもこの3つが揃っていました。
ただ、この違いは言葉だけではつかみにくいものです。迷ったら、まず専門店で良質なアタを手に取って基準をつかんでおくと、市場や土産物店でも比べながら選べます。店頭で見るポイントは、後段の早見表にまとめました。
そもそもアタとは|本物と粗悪品の違い
アタは、シダ植物の茎を細く裂いて編んだ工芸品です。バリ東部のトゥガナン村周辺などで作られ、編み上げた後にココナッツの殻などで燻して仕上げるのが特徴とされています。この燻しによって、独特の香りと飴色が生まれます。
一方、店頭には次のような品物が混じっていることもあります。
- アタ以外の素材(ラタンや草など)を使ったもの、混ぜて編んだもの
- 燻しの代わりに着色や塗装で色をつけたもの
- 編み目が粗く、短期間で緩んだり色褪せたりするもの
見た目だけでは区別しにくいものもあるので、私たちは次の6つのポイントを組み合わせて判断しています。
店頭で本物を見分ける6つのチェックポイント
| チェック項目 | 良質なものの目安 | 注意したいもの |
|---|---|---|
| 編み目 | 細かく、全体に揃っている | 粗い、部分的に緩い |
| 香り | 燻したような香り | 香りがない、薬品のようなにおい |
| 色艶 | 落ち着いた飴色、自然な艶 | 色ムラが大きい、塗ったような不自然な色 |
| 表面 | 滑らかで引っかかりがない | ザラつき、ほつれが目立つ |
| 形 | 全体が整っている | ゆがみが大きい |
| 店全体 | 商品ごとの差が小さい | 商品ごとのばらつきが大きい |
どれも長年買って使ってきた中で見えてきた目安です。一つの項目だけで決めずに、実際に手に取って全体を見るようにしています。
編み目|細かく、揃っているか
長く使えているものは、どれも編み目が細かく均一で、大きな乱れがありません。早く傷んだものは、編み目が粗かったり、部分的に緩んでいたりしました。
コースターなら巻き終わりの処理、かごやバッグなら底や持ち手のつなぎ目まで、編みが緩んでいないかを見ます。
香り|燻した香りがあるか
良質なアタには、燻したような独特の香りが残っていることが多いです。香りだけで決めることはありませんが、手に取ったときに必ず確かめるポイントのひとつです。
色艶|自然な飴色か
長く使っているアタ製品は、落ち着いた飴色で自然な艶があります。年月とともに色が深くなり、艶も増してきました。市場で買ったコースターは、数年で色が抜け、艶もなくなりました。
表面|指で触れて引っかかりがないか
指でなぞって、表面が滑らかか、ささくれやほつれがないかを確かめます。角は引っかかりが出やすいので、特に念入りに触っています。
形|離れて見てゆがみがないか
バッグやかごは、正面だけでなく、少し離れて全体を見ると形のゆがみに気づきやすくなります。底が傾いていないか、左右の形が極端に違わないかを確認しています。
店全体|商品の仕上がりにばらつきがないか
一つの商品だけを見るときれいでも、周りの商品に編みの緩さや色ムラが目立つ店では、慎重に選ぶようにしています。この視点は、次の失敗から学びました。
失敗談|ウブド市場の安いコースターは3年で色褪せた
20年以上前、ウブド市場で5枚300円ほどのコースターを買いました。飴色で編み目のしっかりしたものを選んだつもりでしたが、3年ほどで色が褪せてしまいました。
思い返すと、その店には良質なものに混じって、色の薄いものや編みの甘いものも並んでいました。安いと思いながら、その中から問題のなさそうなものを選んでいたのです。
その後いろいろな店を見て回ると、長く使えるものを買えた店では、商品ごとの仕上がりの差が小さいと感じました。それ以来、一つの商品だけでなく、店全体を見比べてから買うようにしています。
本物の基準を知るならウブドの専門店「アシタバ」

豊富なデザインのアタ製品が並ぶ店内
モンキーフォレスト通り南寄りにある「アシタバ」。店内は落ち着いた雰囲気で、アタ製品が種類ごとにゆったりと並べられています。バッグやかご、小物入れなどを実際に手に取りながら、形や大きさ、使い勝手を比べて選ぶことができます。
編み目・色艶・香り|基準にしやすい品質
アシタバは、工房を持つアタ製品店として知られています。店頭の商品は、編み目が細かく揃い、形が整っているものがほとんどです。表面は滑らかで、しなやかさもあります。
燻した香りと艶のある飴色も感じられます。私たちは、アシタバで商品を見たり手に取ったりして、「良質なアタとはこういうもの」という基準をつくってきました。
価格表示があり、自分のペースで選べる
私たちが見た範囲では、商品ごとの仕上がりの差が小さいので、デザインや使い勝手に集中して見て回れます。全商品に価格が表示されていて交渉の必要がないため、じっくり比べられます。
市場や土産物店より高めに感じることはありますが、長く使うものとして考えれば、私たちは納得しています。たとえばティッシュケースは、アシタバではRp300,000前後(約2,700円)です。
日本で同じようなものを探すと4,500円くらいだったので、品質を考えると現地で選ぶ価値は十分あると感じています。

アシタバのティッシュケース。編み目が細かく、どれも形が揃っている
価格の目安(2026年10月時点)
価格はすべてルピア表示です。
| 商品 | 価格(ルピア) | 日本円の目安 |
|---|---|---|
| アタバッグ(中型) | 約Rp350,000 | 約3,000〜3,500円 |
| ティッシュケース・小物入れ | Rp100,000〜550,000 | 約1,000〜5,000円 |
| コースター・ランチョンマット | Rp20,000〜 | 約200円〜 |
| 大型収納バスケット | Rp500,000〜800,000 | 約4,500〜7,000円 |
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アシタバ以外で良質なアタ製品に出会える店
ウブドには、アシタバ以外にもアタ製品を扱う店があります。私たちも、品質を確かめて購入することがあります。自分なりの基準を持っておくと、専門店以外でも比較しながら選びやすくなります。
アタ専門店ではありませんが、上質なバティックを中心に扱うPithecanthropus、IKATBATIKでは、質の良いアタ製品を見かけることがあります。そこで購入したものは、今も大切に使っています。どちらも同じモンキーフォレスト通りにあります。
本物は年月が証明する|30年使い続けてきたアタカゴ

30年ほど前、最初に我が家に来たアタカゴ
最初のアタは、30年ほど前に夫がバリ出張の帰りに買ってきた手のひらサイズのかごでした。パンを入れたり小物を整理したりと使い勝手が良く、丈夫で軽く、今でも現役です。それ以来、バリを訪れるたびに少しずつ買い足してきました。

我が家にあるアタカゴの一部。ほとんどアシタバで購入。
アタ製品の良さは、旅先で買ったあとも、日常の中で無理なく使い続けられることだと思います。自然素材ならではのやわらかな色合いで、特別に置き場所を選ばずに使えています。
良質なアタは、新品の頃の明るい色が年月とともに深い飴色に変わり、艶が増していきます。毎日のように手に取っても、大きく型崩れすることはありませんでした。
キッチンでは調味料トレーや果物かご、鍋敷きとして、リビングでは小物の整理に、洗面所ではタオル入れに使っています。見た目のよさだけでなく、軽くて持ち運びやすく、必要な場所へ気軽に移せる点も便利です。

洗面所で使い続けているアタカゴ。湿気のある場所でも、しっかりと形を保っています。
湿気のある場所で使うときは、濡れたら水気を拭き取り、ドライヤーで乾かしています。そうしていれば、私たちの経験ではカビが気になることはほとんどありませんでした。
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アタ製品のよくある質問
市場にも良質なものはありますが、品質の差が大きい印象です。私たちは市場で買ったコースターを数年で色褪せさせた経験があります。市場で買うなら、6つのポイントを確認してください。
値段だけでは判断できません。ただ、相場より極端に安いものは、編み目や香りを特に慎重に確認するようにしています。
カゴの中に衣類などを詰めてパッキングしています。そうすることで意外とかさばりません。衣類などで周りを固めて型崩れを防いでいます。
日本の通販サイトで見かけることもありますが、販売元や価格は変わります。オンラインで買うときは、編み目がわかる写真やサイズ表記があるかを確認しています。一度ウブドで実物に触れておくと、オンラインでも比べやすくなります。
まとめ|ウブドで本物のアタを選ぶための行動リスト
- まず専門店で基準をつくる:アシタバなどで良質なアタを実際に見て触る
- 6つのポイントを確認する:編み目、表面、形、色艶、香り、店全体のばらつき
- 安すぎるものは慎重に選ぶ:値段だけで決めず、必ず手に取って確認する
- 持ち帰りは衣類を詰めて:型崩れを防いでパッキングする
- 帰国後は日常で使う:湿気に気をつけて使えば、色艶が深まっていく
私たちにとってアタ製品は、旅先で買って終わりの土産ではありません。何度も買い、失敗し、30年ほど使い続けて、良質なものほど時間とともに良さが増すとわかりました。ウブドで最初の一品を選ぶときの参考になれば幸いです。
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本記事は、バリに30年ほど通い、ウブドに20年以上滞在してきた私たちが、実際に購入して使ってきた経験と、2026年10月時点の情報をもとにまとめています。価格、営業時間、取扱商品は変わる場合があるため、訪問前に最新情報をご確認ください。
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