はじめに~なぜ私は毎回テガルサリを選んでしまうのか
世界中の旅行者を惹きつけるバリ島ウブド。私が何度も訪れるホテル「テガルサリ(Tegal Sari Accommodation)」。
これまでに家族で、はじめは子どもたちとともに、最近では夫と2人で、15回ほどウブドに滞在してきました。いろいろなホテルを楽しみましたが、ここ5回ほどはテガルサリに落ちついています。年を重ね、もうバリを訪れる機会も多くないかもしれないなか、最後に選び訪れ続けているのがテガルサリです。
テガルサリの魅力について、テガルサリ宿泊記①では、テガルサリの代名詞ホスピタリティーや立地の良さなどについて記しましたが、まだまだ語るべき魅力があります。
多くのリピーターに愛され続けるテガルサリ。その理由と魅力を、体験談を交えながらじっくりご紹介します。
隅々までいきとどいた清掃
下見で見た清掃姿に感動
他のホテルに泊まっていた時、「評判のテガルサリってどんなとこ?」と、あまり乗り気ではない夫を説得して見学に行きました。快く案内をしてくれました。すれ違うスタッフの笑顔も温かで、この時すでに”ホスピタリティーのテガルサリ”を感じてしまいました。
ちょうど清掃をしている時間で、3人1組で、キビキビと丁寧に清掃している姿に感動しました。白いタイルの床はピカピカに拭き上げられ、皺一つなくベッドメイキングがほどこされていく様子は、このランクのホテルでは考えられないと思いました。
匂いやカビのない室内環境
実際に宿泊して、まず感じたのは匂いがしない! カビ臭くない、強いお香の匂いもしない。ときおり生けられたレモングラスの香りがほのかに漂ってくるだけでした。
次に感じたのが、清潔だ!
床を素足で歩いてもサラサラ、床の隅、家具の裏、ベッド下などもピカピカ、長い滞在で衣類をしまうクロゼットは引き出しの中も埃ひとつなく、徹底した掃除に驚き、ちょっとうなってしまいました。我が家よりずっときれい。
もちろん、シャワールーム、洗面台、トイレまで毎日ぴかぴかに磨き上げてくれます。
トイレの排水もスムーズで、嫌なにおいがすることも皆無でした。(バリではトイレットペーパーを流せませんが、ここではOKです)
一度だけトイレの排水がつまりましたが、対応もとても早かったです。
直ったったあとも様子を確認してくれたのですが、担当外のスタッフからも心配の言葉がけがあり、ホテル全体の連携の良さにも驚き、安心の滞在につながりました。
部屋の清潔さは五つ星に引けを取らないどころか、色々なホテルを経験してきて正直それ以上と思います。
心地よいリネン類の質とケア
ウブドは特に雨季は湿度が高く、洗濯物も外ではなかなかかわきません。5つ星といわれるホテルでもたまにリネン類がカビくさいことがあります。でもテガルサリでは、一度もそのようなことがありません。
適度に糊のついたシーツは心地よく、ほのかに洗濯のいい香りがして、ぐっすり眠ることができます。タオルもふわふわです。
完璧なベッドメーキング
テガルサリでは、連泊の場合はこちらのリクエストがある時だけシーツ交換をしてくれます。環境負荷を考えてのことで、とても良いことだと思います。
で、びっくりなのは、シーツ交換をしなかった時も、まるで洗い立てのように皺ひとつなくベッドメーキングがされているのです。もちろん、ベッドメーキングは朝の清掃時と夜の就寝前と2回。日中昼寝でベッドをつかっても、夜は気持ちよく整えられているのは本当に嬉しいものです。
バリ・ウブドらしい自然空間の魅力
2つのライステラスに挟まれた独特のロケーション
テガルサリは2つのライステラスに挟まれて細長くビラを連ねています。
今は改装されましたが、以前のルームNO.12からはベッドに寝ながらにしてその2つのライステラスが望め、最高のロケーションでした。
プンゴセカン通りとホテル敷地に挟まれた小振りのライステラスと、モンキーフォレストの森とホテルのあいだにある広大なライステラス、2つの間にテガルサリは立っています。
バリ絵画から抜けでたような光景
いつも違う田んぼ風景
バリの田んぼはほとんど3期作なので、同じ時期にいっても、水を張ったばかりだったり刈り入れどきだったり、あちらの田んぼとこちらの田んぼで違ったりです。
ですから、いくたび違った田んぼ風景が見られます。農夫さんたちは作業のためにホテルの敷地を横切って行きます。作業する人たちは、Tシャツに短パン……まれにサロン……頭にはバリ絵画に描かれている編笠をかぶっていて、まさに絵から抜け出したような風景です。
モンキーフォレストの森と朝焼け
田んぼの向こうにはモンキーフォレストの濃い熱帯雨林の森が広がっていて、バルコニーに座って、早朝の朝焼けを眺めたり、午後のビールを片手に遊びにきた鹿の親子を目で追ったり、何もしない時間が静かに流れていく、まさに天国です。
もしかしたら、観光やショッピングではなく、この静かな時間の流れを求めているのかもしれません。夫もいつも暗いうちからバルコニーに座り、だんだんに濃く明るくなっていく朝焼けを見ています。
リズミカルな箒の音
清掃は部屋だけでなく敷地内の熱帯植物や庭園もよく手入れされ、早朝から、枯れ葉や落ち葉を掃くリズミカルな箒の音が聞こえてきます。鳥の声より、この箒の音のほうがバリの1日の始まりを感じられるくらいです。この箒はちょっと独特の形で、小学生やら中学生が持って登校しています。だから、箒を使うスタッフも手慣れた感じです。
リスや猿、ヤモリ、トッケイの共存
カエルとヤモリ
夜、食事から帰ってくると、姿はみえませんがカエルの声が出迎えてくれます。
部屋のドア付近の壁や天井には10cmほどのヤモリが結構たくさん。はじめの頃はその数に怯みましたが、慣れれば平気です。部屋の中にもいるので、ともに暮らしているという感じです。テレビやエアコンの影に隠れていて、ときおり壁をはったり「チチッ」と小さなな可愛い声で泣き、愛着が湧いてきます。
幸運を呼ぶ ””トッケイ””
たまにヤモリの仲間で15cmくらいのトッケイも天井に張り付いています。虫嫌いな私はちょっと怖くもありますが、絶対に落ちてこないから大丈夫。「トッケイ トッケイ」と連続して鳴きますが、それが10回続いたら幸運が訪れるそう。
レストランなどでも鳴き声を聞くことがあって、数えながら10回になったら、何かいいことあるかもとウキウキします。
普通にいるリスと猿
バルコニーで田んぼを眺めていると、目の前のヤシの木をリスが小走りに登っていくのをよくみかけます。はじめの頃は「あっリスだ」とカメラを構えていた夫も、いつもほんとうに普通に見かけるので、そのうち田んぼ風景の一部のように眺めるようになりました。
何やら茅葺屋根でガサコソしているのは、モンキーフォレストの猿。ときおりバルコニーの手すりをゆうゆうと歩いて行きます。目が合ってもも動じない、堂々としたものです。
というわけで、バルコニーに食べ物を置いておくのはNGです。
バリ伝統のお供えもの「チャナン・サリ」とスタッフの祈りの心
バリにいった人なら、寺院、道端、レストラン、民家、あらゆるところで「チャナン・サリ(Canang Sari)」というお供えものを見かけるはず。うっかり踏んでしまって慌てることがありますよね。
この「チャナン・サリ」というのは、神々への感謝の気持ちを表すエッセンスが込められた小さな籠、という意味です。
スタッフがウブド人の顔に戻るとき
テガルサリでもスタッフが、この時だけはきちんとサロンを身につけ、そこかしこに「チャナン・サリ」を供えていきます。地元民であるスタッフは、仕事というよりバリでの大切な日常として供え、祈りを捧げています。そのときだけはスタッフの顔ではない、バリ人の顔に戻るのです。
見かけた時は思わず足をとめ、見入ってしまいます。
静かさと立地のバランス
「アクセスのよさ」のところでも触れたように、抜群の立地の良さを誇るテガルサリ。
今日はショッピングのあと美味しい食事をしてダンスを見に行こう。帰りはトランスポートを頼めば楽だわ。何を食べよう、インドネシアン? 中華? イタリアン? ベルギー料理もあったっけ。エスカルゴをたべたい!……日本のファミレスくらいの価格で美味しい食事がよりどりみどりです。
明日は、トレッキングをリクエストしよう。前回来たとき、案内したいところがあるってスタッフさんがいってたっけ。トレッキングから帰ったら、シャワーをあびて、お昼寝して、お気に入りの向かいのレストランにいこう。
でも、静かに過ごしたいときや雨の日は、部屋に篭り街の喧騒から離れられます。食事はルームサービスを頼んでもよし、スーパーやベーカリーで仕入れた簡単な夕飯もありです。宿泊客の声も聞こえてきません。
雨の1日も””大好きなバリのいちにち””
1日中雨でもそれはそれ。バルコニーから見える雨に煙るモンキーフォレストの森が、心を癒してくれくれます。
近くのスーパーCOCOには、新鮮な果物も、牛乳も、チーズも、ハムも、種類豊富なカップ麺も、日用品もなんでもあります。お土産も揃います!
暮らすようにすごせるテガルサリは、長期滞在には理想の宿。ぜひ一度は経験してみていただきたいです。
理想のランドリーサービス
とにかく安い
なんとテガルサリは自前のランドリーを持っているのです。そのためとにかく安い! 価格を気にせずどんどん利用できるということは長旅でも着替えが少なくて済むということ。テガルサリに泊まるようになってからは、夫と二人でひと月滞在でもスーツケースを1つにすることができ、これは本当に助かります。
私は下着だけは自分で洗いますが、夫は全て出していました。1日分出しても500円いかないくらい。帽子もサンダルも洗ってくれます。
匂わない
バリで洗濯に出すと信じられなく芳香剤のにおいがついていることがありませんか? 昔クタのホテルでTシャツを出したら強い甘い匂いがついていて、帰国後も何度洗濯しても取れずに困りました。でも、テガルサリのランドリーはそんなことは一切ありません。ほのかに洗濯のいい匂いがするくらいです。
早い
バリの中級以上のホテルではどこもそうですが、朝出せば夜にはできてきます。テガルサリでも朝の清掃のとき、部屋のランドリー袋を回収し、夜ベッドメーキングのとき持ってきてくれます。ですからひと月の滞在でも、パジャマはひと組で十分。最悪戻ってこなくても、部屋にはちゃんとバティックの素敵なガウンがあるので助かります。ちなみにスリッパもありますよ。
エコを実践
ゴミは分別
ウブドは街中でも、燃えるゴミと燃えないゴミと2つゴミボックスが並んでいます。テガルサリの部屋にもちゃんと2つゴミ入れが置いてあります。昔のウブドを知るものとしてはとても新鮮な光景です。
ウブドには川がたくさんあります。昔はその川にはゴミが散乱していました。行くたび、お店が増え賑やかになり、歩道が歩きやすくなったり。それに連れて川のゴミもグッとへりました。地域の人たちの意識がアップデートされているのをひしひしと感じます。
そんなウブドの変貌は、ウブドに暮らすひとたちにとっては嬉しいことです。ウブドを愛して訪れ続ける私たちにとっても、我が子の成長をみるような思いでもあります。でも叶うなら、じゃり道をアヒルが散歩し、田んぼが広がっていたウブドももう一度訪れたいと思ったりもします。
リネン類は希望した時だけ交換
シーツを交換して欲しい時は、ベッドの上に緑のカードを置いておきます。交換を頼まない時でも、清掃の時にはまるで交換したてのようなキッチリとしたベッドメーキングをしてくれるので、毎日交換の必要性を感じません。
タオル類もバスタブにかけたり床に置いておけば替えてくれます。でも、タオル掛けにかけたままだと濡れたタオルもそのままなので、そこは要注意です。
日本でも、連泊のときはこういうシステムがあればいいなと思います。
圧倒的なコストパフォーマンス
手頃な宿泊料金
「5つ星ホテルに負けない」と、ここまでさまざまに書きましたが、宿泊料金の安さは特筆もの。だから長期滞在ができるのです。予約をしていれば(空いていれば行ってからの相談でもOK) タイプや眺めの違う部屋に移って過ごすのも楽しみのひとつになります。
実際に前半は手頃な価格のところに、後半はちょっと贅沢をしてプールビラに移り、なんだか2度旅をしている気分になりました。
2025年8月時点の料金例
レートや朝食込みかどうか、宿泊時期によって変わりますが、ルームチャージの目安は……
- Superiorルーム:約4,700円
- Doubleルーム:約4,800円
- Deluxeルーム/Wooden House:約7,400円
- 1Bedroom Villa:約12,200円
- 1Bedroom Villa(プール付き):約22,000円
ルームチャージですから、2人で泊まれば1人分は半額です。
もちろん、どのタイプを選んでも、冷房完備、リネン類を含めた部屋の清潔度、スタッフの対応、その他のサービスは全く同じで、その誠実さは見事です。
ウブドの真ん中にあって、ラグジュアリー感いっぱいのプールビラが22,000円って、信じられませんよね?
コスパで一番!
ピタマハやイバ、コマネカ、フォーシーズンズと訪れてきましたが、「コスパ」という面でテガルサリにかなうところはありません。
無料で送迎してくれる中心街までのシャトルや、敷地内のスパの利用料金も非常にリーズナブル。まさに**“ウブドで長期滞在したくなるホテル”**です。
朝食は別にするのがおすすめ理由
長期滞在するなら、朝食は別にすることをおすすめします。
近くには朝早くから開ているレスランや、ちょっと歩けばクロワッサンが評判の”Monsieur Spoon”というベーカリーもあります。
Monsieur Spoonは、フランスパン、サンドイッチ、ケーキと品揃え豊富で、エアコンの効いた店内で食べることもできます。(値段はちょっと高めでほぼ日本価格。でもすごく美味しい!)
長期滞在のための配慮と環境
ここまでテガルサリ宿泊記①②で記してきましたように、長く滞在するための環境……ホテルも、その周辺も……が整っているのがテガルサリです。
利便性やホスピタリティー、コスパだけではなく、その時自分が望めるようにすごせる、それをホテル側もしっかりサポートしてくれる、この至福の居心地の良さ、それゆえ多くの来訪者に支持され続けいるのだと思います。
テガルサリ宿泊記①②と2回にわたってテガルサリの魅力お伝えしてきました。伝え切れないものがまだまだありますが、多くのリピーターに指示され続ける所以が、少しでもあなたに届けられていればと思います。
心癒される場所バリ・ウブド。ぜひあなたの旅の予定に入れていただければと思います。そして一度でもウブド・テガルサリの魅力に触れてください。
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