世界中の旅行者を惹きつけるバリ島ウブド。私が何度も訪れるホテル「テガルサリ(Tegal Sari Accommodation)」。
これまでに数えきれないホテルを泊まり歩いてきましたが、最後に落ち着いたのはこの場所。年齢を重ね「あと何度バリに来られるだろう」と思う中で、「もう迷わずここで過ごしたい」と思わせてくれる宿です。
今回は、清潔さとロケーション、ランドリー、給水タンク、コストパフォーマンスなどの魅力を、体験談を交えながらじっくりご紹介します。

快適な空間を生む徹底した清掃と工夫
期待を裏切らない清掃の徹底ぶり
初めて宿泊を決める前に「下見」をしたことがあります。ちょうど清掃の最中で、3人1組のスタッフが息を合わせてテキパキと働く様子を見て驚きました。
タイル床は光を反射するほど磨かれ、ベッドはシワひとつなく整えられていく――。その徹底ぶりに「この価格帯のホテルでここまで?」と感動したのを今でも覚えています。
実際に泊まってみても印象は変わりません。床は素足でも気持ちよく、家具の裏やベッド下まで埃ひとつなし。
長期滞在で気になるクローゼットや引き出しの中も常に清潔で、バスルームは毎日新品のように輝いていました。思わず「自宅よりきれいかも」と口にしてしまったほどです。
匂いがない心地よい部屋
部屋に入った瞬間に気づくのは「匂いがない」ということ。バリのホテルではカビ臭やお香の強い香りが気になることも多いのですが、テガルサリでは一切なし。
代わりに、生けられたレモングラスがほんのり香り、自然で心地よい空気に包まれます。排水のトラブルもなく、滞在中に不快な思いをしたことは一度もありません。
リネンの清潔さとベッドメーキングの丁寧さ
湿度が高いウブドでは、高級ホテルでさえリネンにカビ臭が残ることがあります。けれどもテガルサリでは、いくつかの部屋に滞在しましたが、そうしたカビ臭さは皆無でした。
シーツはほどよく糊が効き、洗いたての香りがほんのり漂います。ふんわりとしたタオルも毎日用意され、シャワー後に包まれる瞬間は小さな幸福そのもの。毎晩ベッドに入るたびに、心地よさと安心感に包まれました。
環境に配慮したサービス
連泊時のシーツ交換は、こちらが希望したときだけ。環境負荷を考えた配慮です。私たちは大体4日に一度のペースで交換をお願いしました。
驚くのは交換しなくてもベッドが「新品のよう」に整えられることです。朝の清掃と夜のターンダウンの二度手間を惜しまない姿勢に、ホテル全体の誠実さが表れていると感じました。
田園と森に囲まれた贅沢なロケーション
2つのライステラスに挟まれた敷地


テガルサリは、プンゴセカン通りとモンキーフォレストに囲まれるように建ち、その間に広がる2つのライステラスを望めます。
時期によっては水を張ったばかりの田んぼが鏡のように輝き、別の場所では黄金色に実った稲穂が風に揺れる――。同じ日にいくつもの季節を感じられるのは、バリ独特の三期作ならではです。
絵画のような日常の風景
敷地を横切って田んぼに向かう農夫さんの姿も日常の一部。編笠をかぶったその姿は、まるでバリ絵画の中から抜け出してきたよう。

朝焼けに染まる森を背景に、リスや小鳥が行き交う光景は、観光では得られない「暮らしの時間」を味わわせてくれます。
動物たちとの共存
夜になるとヤモリが「チチッ」と鳴き、ベランダではトッケイが幸運を呼ぶ声を響かせます。リスがヤシの木を駆け上り、時折モンキーフォレストの猿が屋根やベランダの手すりを歩き回ることも。
そばの庭に鹿の親子が現れたこともありました。初めは驚いた生き物たちの存在も、滞在が長くなるほど「共に暮らしている感覚」へと変わっていきました。



暮らすように過ごすための、ランドリーと宿泊料金
理想的なランドリーサービス

長期滞在で欠かせないのがランドリー。テガルサリは自前のランドリーサービスがあり、料金は驚くほど安価。Tシャツやショートパッmつは40円くらい。
おかげで着替えも少なくて済み、私たち夫婦が1か月滞在したときも、スーツケースは一つだけで十分でした。
強い香料がつくこともなく、自然な香りで仕上がるので安心して毎日利用できます。朝出せば夜には戻ってくるスピード感もありがたいところです。
ありがたい給水タンク
毎日必ずペットボトルの水がサービスされますが、それとは別に給水タンクが、敷地内に3箇所設置されています。
場所は、プンゴセカン側レセプション、プール横、ビル棟前。どの部屋からも近いところにあり、便利に水の補給をすることができ、水を購入する必要がありませんでした。
抜群のコストパフォーマンス
2025年8月時点の料金目安は以下の通りです。
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Superiorルーム:約4,700円
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Doubleルーム:約4,800円
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Deluxeルーム / Wooden House:約7,400円
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1Bedroom Villa:約12,200円
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1Bedroom Villa(プール付き):約22,000円
どの部屋を選んでも清潔さとホスピタリティは共通。繁華街に近い立地でこの価格帯は、他の高級ホテルと比較しても驚くほどのコストパフォーマンスだと実感しました。
雨の日も楽しめる「暮らすような滞在」
雨季にあたっても、テガルサリなら過ごし方に困りません。雨に煙る森を眺めたり、近くのスーパーで食材を買い込んで部屋でのんびり過ごしたり。


晴れの日は散策、雨の日は読書やティータイム――そんな「暮らすように旅する」リズムが自然と生まれるのです。
まとめ|また帰りたくなる理由
清潔で快適な部屋、スタッフの誠実な対応、田んぼと森に囲まれたロケーション、気軽に利用できるランドリー、そして手頃な料金。テガルサリには「長期滞在を安心して楽しむための条件」がすべて揃っています。
単なる宿泊先ではなく、「また帰ってきたい」と思わせてくれる存在。シニア世代の私たち夫婦にとって、テガルサリはまさにウブドでの旅の終着点だと感じています。
公式サイト


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