はじめに〜楽園にも「覚悟」が必要だった
「南国バリ島=楽園」というイメージは、けっして間違いではありません。美しいビーチ、陽気な人々、そして癒しのスパ体験。私もこのイメージに惹かれて、私もバリを訪れました。
日本のトイレは本当に優秀です。ですから30年前に初めてバリを訪れた時は、大きなストレスを抱えることになりました。でもこのところのバリのホテルやレストランのトイレはずいぶん改善されてきました。ウォッシュレットさえ現れるほどです。
それでも、日本と同じように考えていくと困ることもまだまだあります。
この記事では、私が実際に体験したバリ島のトイレ事情を、ウブドやクタ、空港、ホテル、レストラン、観光地以外など各シーンごとに分けて詳しくご紹介します。
空港のトイレ…ングラ・ライ国際空港
✅ トイレットペーパーが設置されていないことがある
✅ 水洗方式は手動レバー、またはボタン式
✅ 場所ごとに清潔さに差がある
国際線ターミナル
バリ島の玄関口、ングラ・ライ国際空港。数年前に改築が完了し、トイレもキレイで明るく近代的になりましたが、たまに床が水浸しのことも。清掃はこまめにされているようですが、紙がなかったり、手拭き用のペーパーが切れていたりすることもあります。ポケットティッシュは必須と思います。
規模に対し数が少なく混んでいる
案内板ですぐに見つかりますが、空港の規模や利用客に対して数が少なく、どこも外にまで列ができています。私はいつも早め早めに利用するようにしていました。
有料ラウンジ
有料ラウンジやビジネスクラス利用者向けのトイレは、清掃が行き届き、ペーパーが切れることもなく快適ですが、やはり大抵混雑しています。
国内線ターミナル
国内線ターミナルは、ちょっと清潔度で劣りペーパー欠品も頻繁です。現地の人が多く利用しますが、バリは元々和式トイレのため洋式に慣れないひともいて便座に乗る人もたまにいます。
レストランのトイレ:当たり外れの大きさに注意!
バリのカフェは、どのカフェもおしゃれ!と感動しますが、いざトイレに行くと、落胆することも。
ウブド中心部の人気のカフェで食事をして、トイレに行ったのですが、ドアの鍵が壊れていて閉まらない…!しかも、暗くて小さな虫が飛んでいて、とにかく早く出たいとあせりました。
一方で、チャングーのオーガニックカフェ「Crate Cafe」では、カフェのデザイン同様にトイレもスタイリッシュで、バリのお香の香りがして長い支度なるほどでした。
外観で期待しすぎは禁物
私の経験から、外見がきれいなカフェやレストランは大抵トイレもキレイです。でも、そうではないこともあります。トイレに期待しすぎず、必ずポケットティッシュと除菌ジェルは持ち歩きましょう。
ワルン(ローカル食堂)のトイレは覚悟をして
私がバリ旅行でバリトイレの洗礼を受けたのが、地元の人が利用するローカル食堂「ワルン」でした。
ナシゴレンが評判のワルンで、満腹になったあと、トイレを借りると、奥にあるトイレは…電気なし、便器なし、水槽だけの“しゃがみ式”!
床は土とコンクリートが混ざったような素材で、ドアも隙間だらけ。水槽から水を手桶でで流すタイプなのを知ってはいましたが、慣れていない私はしばらく固まりました。
これがバリと思ってなんとか用を足しました。「紙がない」「鍵が閉まらない」「足元がぬかるんでいる」という三重苦。これも大切な旅の思い出です。
でもこの体験は後々良い経験になりました。これでどこにだって行けるように思えたのです。
宿泊施設のトイレは基本的に安心
その点、ホテルやヴィラのトイレは、基本的に清潔で安心して使えます。
私はこれまで、バリ島内で多くのホテルに宿泊しましたが、どこも洋式で、横に必ずシャワーがついていました。トイレットペーパーの補充、清掃も十分でした。
トイレは広くて開放感いっぱいのバスルームに
ホテルやビラのトイレは大抵がバスルームにあります。とても広く、テガルサリのような中級クラスでも6畳以上の広さがあり、その開放感はなんともいえません。
特に気に入ったのが、ウブドの「Komaneka at Rasa Sayang」。部屋のトイレは大理石の床と自然光が入り広々としていました。トイレでリラックスというのもなんだかおかししいですが、気持ちがゆったりしました。
トイレは独立していない
ホテルの部屋のトイレは独立していないことが多く、カップルの場合は一人がシャワーを浴びていると、トイレが使えません。ですからレセプション近くのトイレなど、部屋以外の場所をあらかじめ知っておくと安心ですよ。
観光地の街中でのトイレ
街中を歩いていて困るのが、「トイレに行きたくなったけど、公衆トイレがない!」という場面。
大きな観光地、クタ、サヌール、ウブドといったところは【バリのトイレ事情】その1…ウブド編で書いたように以下の対策をしていればあまり心配はいりません。
✅ ホテルや食事をしたレストランで必ずトイレを済ませておく
✅ 街中のホテルやカフェ、レストランに駆け込む
✅ 大きなスーパーで利用する
コンビニでは利用不可
公衆トイレはほとんどありません。コンビニ・ドラッグストアはたくさんあってもトイレは利用できません。
観光スポットや市場の公衆トイレ
有料…小銭の用意を!
市場や郊外の観光スポットには「公衆トイレ」がありますが、多くが決して綺麗ではありません。ポケットティッシュやウェットティッシュを携行しましょう。有料のところが多いので小銭(2,000~5,000ルピア程度)……20円~30円……も必要です。
昔のウブド市場のトイレは有料で確か2,000ルピアだったと思いますが、持ち合わせがなく、お釣りもないと言われ、仕方なく10000ルピア払ってしまいました。なのに、とても不衛生で泣きたくなりました。
紙は絶対に流さない!
これは知らないとトラブルになる重要ポイントです。
トイレットペーパーは便器に流すのではなく、必ず横のゴミ箱へ。
今ではホテルは大抵流せるようになっていますが、初めに来た時は、ついうっかり流してしまい、排水口が詰まりかけた経験があります。ホテルのスタッフが笑顔で対応してくれたものの、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
バリ旅行に持っていくべきトイレ対策グッズ
私が毎回のバリ旅行で欠かさず持っていくトイレ用グッズをまとめます。
- ポケットティッシュ(2個)…郊外の観光地に行く予定がるなら多めに
- ウェットティッシュ(除菌タイプ)
- ゴミ袋(自分で使った紙を持ち帰る場面用)
- 生理用品(現地のものは品質がまちまち)
これらはどれも小さく軽いので、ポーチにまとめてバッグに常備するのがおすすめです。とくに観光で長時間外にいるときは、これらがあるかどうかで安心感がまるで違います。
旅の思い出を左右するトイレ問題
バリ島のトイレは、日本の清潔で整備されたものに慣れていると、少なからずカルチャーショックを受けるかもしれません。
でも、事前に知って準備しておけば、トラブルはほぼ避けられます。こうした体験も旅の一部。トイレ一つとっても文化が違うという発見は、海外旅行ならではの面白さです。
私自身、最初は驚いたり焦ったりしましたが、何度もバリを訪れるうちに、トイレには不安を覚えなくなりました。
まとめ:快適なバリ旅のカギは「トイレの理解と準備」
バリ島で快適に過ごすために、トイレ事情の理解と事前の準備は欠かせません。カフェやホテルの設備の差、公衆トイレの有料制、紙が流せない文化など、日本との違いを知っていれば、焦らずに対応できます。
「トイレなんて、行けば何とかなるでしょ」と思っていた私が、今では“トイレ対策ポーチ”を必ず持って旅するようになったのは、バリでの経験があったからこそ。
この記事が、あなたの旅をより快適で豊かなものにする一助となれば嬉しいです。
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